3年間を振り返って思う事〜平和なチェンナイは逆に怖い件①

前回のエントリでいきなり違う話題をぶっ込んだが、気を取り直してチェンナイ生活総集編を書いていきたい。

今日のテーマは、タイトルにある通り、平和なチェンナイは逆に怖い、と言うもの。

誤解を恐れずにもう少し違う言い方をすれば、

最近ちょっとチェンナイ平和じゃね?

である。

当方が赴任していた3年間、とにかく色々あった。赴任するちょっと前にも、あの100年に一度と言われた大洪水があり、チェンナイと言う都市は呪われてるんじゃないか、とマジで思ってしまうレベルだった。

早速、当方が赴任している間にどんな事件が起きたか、見ていこう。まずはパブリックなおはなしから。そして、長くなるのでまずは2016年編から。

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2016年11月:高額紙幣廃止で現金が手元にない事件発生

これは日本でもかなり話題になったので、ご存知の方も多いかと思う。

今でも覚えているが、マネサールにある『愛美(マナミ)』と言うキャバ嬢みたいな名前の日本食屋さんで先輩とメシを食っていた時に、タグラグビーチームCTRのグループラインで、

モディさんが今記者会見してて、今日の24時以降1,000INR札と500INR札は使えなくなるぴょん♡と言うヤバ過ぎる発表をしてます!

とのタレコミがあった。

実際、翌日以降、現金決済の場においては、当時の最高額紙幣だった1,000INR札と500INR札は完全に使えなくなり、手持ちの高額紙幣は年末までに銀行で新紙幣に交換しなければならなくなった。

普段の生活においては、買い物はだいたいデビットカードかクレジットカードにしているので、そこまで大きな影響はないだろ、と思いきや、

  • みんなでメシ食いに行った時に会計係に渡すキャッシュがない
  • 100INR札で払うしかないんだけどみんな同じ事考えるから街中のATMから札が消える
  • 1,000と500INR札を銀行で交換しようとしてもインド人が朝から晩まで並んでるから全く交換出来ない

と言った、そこそこシットな事態が発生した。

日本人会の各サークルにも、会員から会費を受け取ってその管理をしている人がちょいちょいいるが、そこそこの現金を保有している彼らは冗談抜きで困っていた。

なお、この施策は、ブラックマネー対策の一環とも言われていたが、金の亡者どもは当然力があるので、このおふれが出た後に金だの宝石だのを大量に買い付け、その業者に

インボイスは過去の日付にしとけよ

と言って悠々と切り抜けたり、或いは配下にいる手下どもを大量に使い、そいつらを朝から晩まで銀行に並ばせてちょっとずつ換金したり、とかしてたそうな。なんだかなぁ。

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2016年12月:タミルナドゥ州知事ジャヤラリータ死亡

日本人会の忘年会、俗に言う新人芸が終わった瞬間、前タミルナドゥ州知事のジャヤラリータと言うオバハンが危篤に陥った。

結果的に当方がフランスに遊びに、じゃなかった出張に行った瞬間に死亡したのだが、死亡する前はかなり騒ぎになっていた。

知事が死ぬ死なないくらいの話でなんでそんなに騒ぐんだよ、と言うのは、当時は全く理解出来なかった。いや、今となっても、背景は理解していても納得は出来ていないけど。

実は12月に死ぬ前に、確か9月頃にも一旦危篤になっていて、その時に

ジャヤラリータの熱狂的な支持者が、ジャヤラリータが既に死んだと勘違いして後追い自殺をする

と言う謎な事件が起きていたので、もう意味がわからないレベルに人気があったのは確か。

厳密には、後追いっつーか、先に逝ってます自殺?とにかく、超人気のあるオバハンだったのだ。

そんなジャヤラリータにまた危篤説が流れたモンだから、こんなノリで皆さん大騒ぎ。

詳しくはこちらのエントリに書いてあるので、ご参考までに。

実際、すごい人だったんだろうけど、伝え聞こえて来る賄賂の話と額がエグ過ぎる事、また、それを『普通の事っすよ』くらいに肯定するインド人と接していると、『すごい人』の定義を根本的に考え直す必要性を感じる。

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2016年12月:大型サイクロン来襲

この1年前の2015年に、100年に一度の大洪水が起きた。それが芥川賞だか何だかの百年泥とやらのモデルになったらしいのだが、この小説を読んだチェンナイ在住者は結構酷評していたのもまた事実。ちなみに、当方は全く読んでいない。

話を戻すと、高額紙幣問題が起きて、すぐにジャヤラリータが死んで、その翌週にこのサイクロン。手持ちの写真をドン。

当方は運良くデリー出張中で、このサイクロン及び大洪水には出会わなかったのだが、帰って来たら自宅の冷蔵庫と冷凍庫は全滅してたし、そもそもインフラが破壊されててまともに仕事出来ないし、って事でなかなか思い出深いサイクロンだった。

2軒の友人宅で、窓ガラスがサイクロンによって蹂躙され、家の中が水浸し状態になる事件が起きていたので、どんだけ激しいサイクロンやねん、と言うのを直接味わえなかったのは残念でもある。

こちらについても、このエントリをご覧頂ければ、と思う。懐かし過ぎる。


と言う事で、駆け足で2016年版をお送りした。

全部が11月と12月に固まっていて、それ以前は平和だったんじゃね?とも思えるが、ひょっとしたらそうだったかもしれないし、当方が覚えてないだけかもしれない。

もし何か思い出したら、また今度書いてみたいと思う。が、その前に2017年版を書かネバダ、って事でまた次回。

〜今日の教訓〜

色々起きてこそインド。

ちょっとは事件起こして欲しいよね。支障のない範囲で。

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