コロンバスの美容院でハンパない仕打ちを喰らった件

皆様は、自分自身がどんな人間か、を説明する事が出来るだろうか。

就活の頃、足りない頭で一生懸命自己分析とかやってみたし、その後の人生も色々経験して最早38年も生きているが、イマイチ自分の人間性がわからない。

根は優しい、と言うか争いを好まない人間なんじゃないか、と最近思っているが、どうなんだろうか。昔はイキってややとんがってたけど、インド赴任でそのカドが取れて丸くなった=本来の姿に戻ったのではないか、と分析している。

要は何が言いたいか、と言うと、

自分の事は温厚な人間だと思っているが今回の件はそれが発揮されたのかどうか

である。今回の件とはどう言う事か。

前回のエントリで、髪を切る為にコロンバスまで出向き、準備万端で臨む為、前泊までした事を書いた。

全く以って本意ではないが、受け取り方によっては悪口を書いているみたいに見える可能性があり、店の実名は書かない。ただ、コロンバスで日本人がやってる美容院が何軒あるか知らないので、ひょっとしたらほぼ特定出来てしまうのかもしれない。そこはもうどうしようもないので、事実を淡々と述べているだけ、と言う整理にしておく。

まず、経緯としては、

  • 元々はアメリカでは自分で髪をカットするつもりだった
  • 4月頭に友人からコロンバスの美容院の話を聞いた
  • どうやら彼らは夫婦でそこに通っているらしい
  • これは!と感じ、4/5に勇ましく予約を実行

となる。

この4/5の予約、と言うのもこちらから丁重にメールをして、その返信を頂く形で2往復やり取りをして、4/18の14時半でカットとパーマのお願いをしたのだ。この調子こいてパーマまで予約は結構なチャレンジかもしれないが、まぁ大仏みたいになったら最悪坊主にすりゃ良いしな、くらいに思っていた。

で。

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いざ約束の14時半。5分前に来てね、と言われていたが、20分前行動を是とするサラリーマンの鑑である当方は14時10分には鋭く到着していた。

ただ、あまりに早く連絡しても失礼なので、14時20分に到着した旨を連絡。すぐに反応して頂き、店内に入った。

そこで衝撃のコメント。

殿下、予約ってされてますか?

※殿下とは言われてない。

ん?

一瞬時が止まったが、

あ、これは今日は髪切れないっぽいな。

と言う事だけはわかった。

色々話をしていくと、メールでやり取りしたはずの予約が飛んでいた(と言うか多分入れ忘れた)事、既にこの時間には別のお客さんの予約が入っていて、カットだけなら超急いでやれるかもしれないけどパーマは少なくとも無理である事、が分かった。

最初、はぁ??とは思ったが、先ほど書いた様にインド生活でその辺の沸点はだいぶ高くなったので別に怒る事もせず、次はいつなら空いてるのか、等のやり取りをして店を出た。(先のスケジュールも良くわからなかったので予約はしなかった)

Findlayまでの帰り道、色々考えていたのだが、

  1. もし美容院の為だけにコロンバスまで行っていたら自分は怒っていたのか
  2. その場で怒りを伝えないのは良い事なのか

の判断が難しかった。

まず最初の点。

今回、美容院に行く事がキッカケではあったが、アウトレットで色々買い物も出来たし、IKEAにも行けたし、Meshikouでラーメンも食べられたし、天助マーケットにも行けたし、と言う事で全体的に楽しかった。

行程の最後に組み込んだ美容院で不甲斐なく逆転負けを喫したが、他の行程が満足いくモノだったので、自分の沸点が上がった下がった以前の問題で、そんなに腹も立たなかった。

これがもし他の行程なしで美容院の為だけの移動だったら、さすがにもう少し憤怒するだろうが、まぁそれでも気持ちを切り替えて帰りにMeshikou寄って帰るか、くらいの感覚だったかな、とは思う。

一方で、多少なりとも不快感があったのは事実なのに、それを全く表情にすら出さず接した自分はどうなのか。これが2点目。

怒ったところで結果は変わらないであろう事は後から振り返れば明白。一方でそれが判明するまでは数分あったし、その間ドン詰めする事は可能だったが、やらなかった。

なんでかな、と考えた時、

  • シンプルに殿下が良い人
  • ケンカしたくない

以外に、怒る事で嫌われたくないと言う、実に不甲斐ない理由があるのではないか、と思った。

最近、我が娘の話で、小学校で嫌いな相手にも普通に接してしまい、それが原因でまたトラブルになって、、みたいな事を聞いた。

マダム(嫁さん)は、その件について、

自分が嫌いになっても、相手から嫌われるのはイヤだ、みたいな感じなのではないか

と言っていた。

あっちゃんがそんな事言ってたよな、とか思ったけど、それは私の事は嫌いになってもAKBは嫌いにならないでください!だった気がするので、全然違った。

とにかく、娘が娘なら親も親だぜ、的にこのロジックが今回の件に当てはまったのではないか、と言う事だ。

実際、予約が入っている入っていないのやり取りの時、

この人と今後も付き合う可能性があるのか

は瞬時に考えていた。

インドではマダムが当方の髪を切ってくれていたので、恐らく8月以降はそうなるだろう。だが、マダム自身は彼に切ってもらう可能性が高い。つまり、今後もやり取りは発生する。

そうなった場合、ここで揉めるのは得策ではなかろう、と言う打算的な考え、もっと言えば先ほど書いた様に、揉める事で嫌われたくない、の考えが根っこにあったのではないか。それが良いのか悪いのか、わからない。

結果的に当方は全く憤怒せずににこやかに対応し、先方からは申し訳ない、と言う言葉を頂いて本件は終了した。

当方が逆の立場だったらどうするか、と言う点に想いを馳せると、どう考えてもマジでやらかした案件に該当するので、平身低頭謝罪をした上で、別途フォローのメールか電話を入れるだろう。だが、現時点でそれはない。

別にそれを責めているワケではない。人は人、であり、悪口を書いているつもりはないのだが、もし仮に当方が憤怒はせずとも不快感をしっかりと伝えていたら、その後の展開は変わったのだろうか、と言う点が気になるのだ。

仮に当方が、このまま連絡を取り合わないままもうこの美容院には行かない、と言う選択をした場合(それはしないと思うんだけど)、先方にとっては何も知らないまま期待出来たはずの売上を失う事になる。自分がどう感じたか、をしっかりと伝える事もコミュニケーションの一つであり、多少なりとも感じている不快感を全く出さずにヘラっと対応した事で、先方はそこには気付かないまま売上を喪失する為、双方不幸になってしまうのではないか?と感じるのだ。

そう考えると、静かに、丁重に激怒しておくのもアリだったのではないか。難しい問題だ。


長々と書いて来たが、こんなのインドで起きた憤怒案件に比べればどうって事はないのでもはや気にしていない。

気にはしてないんだけど、これがきっかけで帰りの道中ずっとこの事を考えていたので書いてみた。

コミュニケーションって難しいよね。

〜今日の教訓〜

スーパーですきバサミ買って来て自分で切ってみた。

そこまで大崩れはしなかったゾ。

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