1人で日本出張してみたら色々と大事な事に気付いた気がする件

さて。

ようやくチェンナイに戻って来た。正しい表現をすれば、戻って来てしまった。

今回の出張で色々と気付きがあったので、その話でも書いてみようかと思う。

大きく分けて2つ、家族をチェンナイに残して出張した事による帰チェン時の心境の変化と、自分の帰任の話だ。

まず前者。

インド生活もいつの間にか2年半が経過してしまったが、家族を残して自分だけ日本に行く、と言うのは今回が初めてだった。

シンガポールやらアブダビやらバンコクやら、チェンナイ近辺の海外に1人で行く事はあれど、日本に帰国する際は、自費or社費問わず、今まで必ず家族同行だった。

殿下の一家は、日本に一時帰国すると、根が張り付いたかの様にしばらく戻って来ない。

それはアメスクの休みの長さと密接に関係しているのだが、夏は2ヶ月、と言うか2ヶ月以上、冬も前回は1ヶ月以上戻って来なかった。

そうなると、行きは一緒に日本に行ったとしても、帰りは当方がぽつんと1人でインドに戻る事になる。

成田空港でテンションダダ下がりの殿下が、元々猫背の背中を更に丸めて下を向いて歩くその絵面は、そのまま地中にめり込んでいくのではないか、と思われるレベルで悲しみに満ちていただろう、と我ながら思う。

これは、直前まで家族と一緒に日本で旅行に行ったりして遊んでいた楽しみと、これからチェンナイで1人で過ごす寂しさのギャップが織り成す業である事は想像に難くない。

ところが、今回は今までと逆のパターンであり、家族がチェンナイで待ってくれている。

美味しかった日本食や、遊んでくれた友人達との楽しい思い出はあれど、チェンナイに戻れば家族がいる、と言うワクワク感の様な安心感の様なモノが、当方から猫背を取り払ってくれたのだ。

冷静に考えれば当たり前っちゃ当たり前なのだが、これはかなり意外だった。

ここから導き出される答えは、やはり

家族は一緒に住もう

以外にない。

同じ家に住んでいるからこそ家族。

この画一的な考え方が全てとは言わないが、少なくとも我が家にとってはこれが最良の答えなんだな、と言う事に気付く事が出来た。

つまり、これからチェンナイ赴任を予定されている方は、迷わず家族帯同で来よう、と言う事だ。

家族を連れて来た方が良い理由は以下のエントリをご参照頂きたい。

家族帯同のススメ を書いてみる件

家族帯同する事によるメリットをもう一回書いてみる件

これが1つ目。

もう1つは、自分の帰任について。

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当方、一応任期は3年と言われて赴任して来た。計画通りであれば、来年の4月だ。

ただ、会社に対しては鋭く延長申請を出しており、どうせ日本側からもインド赴任したがるヤツなんかいないだろう事から、需給バランスが完璧に一致する現象を成し遂げる事が出来ると思っていた。

が。

今回の日本出張で、明確に言われたワケでは全くないのだが、何となく帰任の様なニオイを感じ取ってしまった。

当方の日本サイドの上司は、人事情報を全く漏らさない事で知られており、勘違いである可能性は充分にあるのだが、殿下の第6感は帰任のニオイを感じ取ったのだ。

真実はマジで不明だし、単なる勘違いであっさり延長の可能性もありつつ、自分の帰任が少しでも現実味を帯びて来ると、かなり心境に変化が出て来る。

当然、最初に来るのは

このブログどうしようかな

になるのだが、そこはまだ答えが出せない。帰国しちゃったらインドにいないんだから、タイトル変えるかな、それともコストかけるのはやめようかな、、等と色々悩ましい。

次に来るのは、

今インドでやってる取り組みがマジでどうでも良くなって来る

と言う、なかなかなダメリーマン的発想。

今回の日本出張の目的も、再来年以降の戦略についての上申だったのだが、自分がそこから外れるのかと思うと、途端に

何やってんだ俺

みたいな感覚に陥ってしまう。

さすがに、全てをほっぽり出すワケではないし、一応やる事はやるのだが、何となく心の空洞感が出たのは事実だ。

そして最後に、

インドでの生活とかすぐ忘れちゃうんだろうな

と言う事。

今回、1人で10日以上を日本で過ごしてみたが、最初の1日2日こそ、お風呂のシャワーでうがいが出来るとかそんな事でキャッキャしていたものの、3日目くらい以降の順応っぷりは、我ながら見事としか言う他なかった。

マンションの下にはドライバーは迎えに来ないし、電車なりお店なりでも人々はきっちり並んでいるし、オフィスから歩いて飲み屋に行けるし、チェンナイとは真逆の、3年前までの生活に即座に順応していく自分を見て、チェンナイで体験していた事が夢だったんじゃないか、と思えるくらい薄れて行く不思議な感覚に陥ったのだ。

来年の4月なのかどうかは置いておいて、当然、いつかは帰任する事になるが、帰任した後、チェンナイの事を忘れてしまうのはやっぱり寂しい。

そこに思いが至った時、

なんだかんだ今の生活気に入ってんのね

とも感じた。

思い通りに行く事の方が少ないし、日々イライラするネタを四方八方から放り込まれるけど、先ほど書いた様な感情を抱かせてくれるんだから、良い赴任地なんだろう。きっと。

ただ、勘違いして欲しくないのは、誰も一言も好きとは言ってない、と言う事。

チェンナイよ、図々しく勘違いするんじゃないぞ。

と言う事で、1人で日本出張に行ってみたら、意外とおセンチな感想を抱いてしまった、と言うお話だった。

チェンナイ在住の皆様、この限りある時間を楽しみましょう。

~今日の教訓~

半年延長の10月帰任ってのが一番最悪。

ラグビーのW杯どうしてくれんねん。俺は引継ぎ期間中でも引継ぎほったらかして行くからな。

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