オムツ着用第2フェーズを40年程前倒ししてみた件

人間は、最後は赤ちゃんに近付く、と良く言われる。老人の赤ちゃん返り、と言う言葉も昨今はメディアに溢れかえっている。

我が家ではその手の事象は起きておらず、75とかになってもピンピンしてる親に感謝なのだが、80とかそこらになると、オムツを着用するケースもあると聞く。

実際、ビジネスとして『シニア用オムツ』が成り立っているのだから、そこそこの需要はあるんだろう。

とは言え、使われている単語は『オムツ』であり、その『オムツ』は基本的には『赤ちゃんが着用するモノ』と言うのが世の固定概念である事は想像に難くない。

従って、2歳やら3歳やらでオムツが外れた後、80年くらい経って再度オムツを着用する事になった場合、プライドを傷つけられる人がいても、何ら不思議ではないと言える。

老人になってから、つまり人間としての根幹がとっくに完成していて、そろそろ人生の終焉を迎えようとしている段階で、著しくプライドを傷つけられる。それはちょっと不幸だ。

そうならない為に取り得る行動としては、

  1. 断固としてオムツを着用しない
  2. プライドを傷つけられない様な準備をしておく

この二択だろう。

1については、本人がどう思っていようが、加齢に伴う身体能力の低下は不可避なので、やや難しい。最終的には着用せざるを得ない状況に追い込まれる可能性が高い。

となると2になるのだが、その前に『何故プライドが傷つくのか』を考えると、先程書いた『オムツは赤ちゃんが着用するモノ』であり、『3歳以降は着用しないと思い込んでいるから』である事に気がつく。

つまり、3歳以降にも着用する機会があれば、老人になって着用する事になっても、

いや、俺昔から使ってたし

と剛直に言い張る事が出来ると言える。

このロジックに気がついた為、行動力に定評のある当方は早速試してみた。

日本の自宅に、下の子用のオムツがあったので、早速取り出してみる。

とりあえずモソモソと着用してみたのだが、いくらやってもヒザの辺りで止まってしまう。

メリーズはビッグサイズと主張していたが、当方にとってはXS以下でしかない。

一応、オッサンの汚い足を写すのは大変忍びないので、モノクロでわかりにくくしておいた。

と言う事で、仕方ないので、サイドを縦に切り裂き、オープンスタンスに変更。

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これを、ピチピチのボクサーブリーフ(ここ重要)に装着するとあら不思議。全く違和感がない。

ややケツがこんもりするが、当方は昔から態度とケツだけはでかいので、95が97になる程度の誤差で、全く違和感はない。

歩いてみても特に違和感は感じず、メリーズは当方の日常にあっさり溶け込んでくれた。

こうして、当方のプライドとケツはあっさりと守られたのだが、察しの良い方は何故こんな事をしているか、お気付きだろう。

当然、真因は痔ーザスである。痔ーザス以外の何物でもない。

日本滞在中、暴飲暴食を繰り返した結果、殿下の菊の御紋がここぞとばかりに叛旗を翻した事は何度か書いた。

週末からのモルディブに影響を出さない為に、義父に頼み込んで薬を貰い、屈辱的なスタイル、通称カノッサスタイルにてせっせとヌリヌリしていた事も書いた。

そしてその結果、お気に入りのピンクハーフパンツが、完全にオモラシ状態に陥った事も、漢らしく全世界に向けて開示した。

寿司を食った帰り、オモラシしている事に気付き、友人に状況確認を依頼する殿下。

もうちょい良く見せろ、と言われてケツを出した所、患部を叩かれる殿下。

あまりの痛さに、文字通り飛び上がる殿下。

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己のケツの話をどんだけ引っ張るんだ、と自分でも思うが、まぁ笑ってご容赦頂ければと思うのだ。

で。

当たり前なのだが、問題は、同様の事態がスーツ着用時に発生する事だった。

想像して頂きたい。エスカレーターで前に立つ中肉中背のオッサンが、ケツにシミを作っている状態を。

生物的な直感で『こいつヤバい』と思うのは間違いないだろう。状況次第では、駅員に突き出されても文句は言えない。

パパが逮捕された 等と言う悲しい知らせを嫁入り前の娘に届けるワケにはいかないので、当方はこの難題を解決し得るソリューションを必死に考えた。

最初は、ティッシュをケツに挟み込む事を考えたが、徐々にズレて行き、最終的にフライアウェイする可能性があり、そうなると当方の人生もフライアウェイしてしまう確率が上がるので、断念。

次に、スーツの下にウィンドブレーカー的なシャカシャカ素材のズボンを着用する事も考えたが、暑過ぎて全身が汗まみれシミまみれになる気がして、違った意味で通報されそうなので、これも断念。

自宅で、悩みながら一人で座って頭を抱えていたり、立ち上がってウロウロしながらケツを抱えていたりしたら、下の娘のオムツが視界に入って来た。

その後のアクションは、冒頭に記載した通りだ。

と言う事で、40年後、当方がオムツを着用せざるを得ない状況に陥ったとしても、何も心配はいらなくなった。

この金言が当方のプライドを優しく包み込んでくれる。

俺、昔からオムツ着用してたし。

これで安心してモルディブに行く事が出来ます。めでたしめでたし。

~今日の教訓~

おかんからは、女性用のナプキン着用を真剣にレコメンドされた。

それは違うだろ。

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