<読書の春>ラグビー協会のクソっぷりがわかる本を紹介してみる件

ラグビー協会がクソの集団である事は、ラグビー経験者の間では結構有名だ。厳密にはクソなのはジジィ達。

ここ4~5年は知らないが、以前は初対面であってもとにかく高圧的で、

この村を仕切ってるのはワシじゃ、ワシの言う事を聞かんかい

的に接して来る人がホントに多かった。

4年生は神様で1年生は奴隷 的な思考停止に陥っていた学生時代は、そう言ったオジサン達に接しても、そこまで違和感を感じなかった。はぁ、そうですか、と思うくらいで。

が、大学を卒業して社会人になり、クラブチームで全国大会に出たりして協会のオジサンと再び接する様になった時、強烈な違和感を感じた。なんでこの人たちはこんなに高圧的なのか、と。

とは言え、彼らに接するのも年に数回程度。特にその違和感に対してアクションを起こすでもなく今まで来ていたのだが、こちらの本を読んで久しぶりにその違和感を思い出し、色々合点がいった。これは協会の体質そのものなんだろう、と。


この本、今年から出だしだけは華々しく開幕したリーグワンの立ち上げにも尽力した谷口真由美さんという方が書いている。清宮さんと二本柱で、協会の改革の旗手として一時期かなりマスコミにも取り上げられていたので、名前は結構知られているのではないだろうか。

そんな二人も、時が経つにつれてだんだんとフェードアウトして行ったよな、そして当初は完全プロ化を目指すとか言ってたリーグワンも結局トップリーグのコピーで何も変わってないよな、と思っていたら、実は裏で彼女(&清宮さん)の放逐が行われていた、という事がこの本でわかる。そしてそのストーリーもかなり腹落ちする。

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以前、横浜ベイスターズを再興させた男として知られる池田純氏が、ラグビー協会に請われて改革を目指した事がある。が、結局たったの11ヶ月で辞任。

池田氏の言葉を借りれば、結局のところ、

彼らは改革なんか求めていなかった

という事で、今回の谷口氏の話と全く同じ。

池田氏の話は、Number web(こちらのリンク)に詳しく載っている。

同じ事繰り返してるよ、ホントにアホだな・・・以上の言葉が見つからないが、谷口氏も本書の最後の方で書いている様に、これは日本社会そのものの縮図でもあり、

  • 現状維持で良い
  • わざわざリスクを取ってチャレンジする必要もない
  • だってあと数年もすれば俺は逃げ切れるから

というマインドのおっさんがあまりにも多い事を示唆していると思う。

当方も今所属している会社で大きな変革のタイミングを迎えているのだが、

去年決めたから

上が言ってるから

等といったしょうもない理由で思考停止に陥っている人がなんと多い事か。

もちろん、楯突くだけ・一方的に自分の言い分を主張するだけだと上記の本の清宮さんの様になってしまうし、言い方・やり方といったアプローチの方法は考える必要はある。

問題は、そういったマインドの人がマネジメントをしている事と、一定数いる問題意識を持っている人がちゃんと発言出来ない環境だと思うが、その点については今読んでる本と絡めてまた今度書いてみたい。


という事で、ラグビー協会の問題点、ひいては日本社会の問題点に焦点を当てたこの本はなかなか面白かったし、946円とかなり良心的な価格なので、時間があれば是非読んでみた頂きたいところ。

〜今日の教訓〜

現状維持=ドボン。

高度経済成長期じゃねーんだぞ、と。

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