ちょっと油断すると、すぐに更新が滞ってしまう当ブログ。
ただでさえ少なかったPVが、インド時代に比べると1/3くらいにまで激減しており、もはや金払ってブログの維持をしている意義すら見出せなくなりつつある。
そんなナマケモノの当方が本日取り組むのが差別という話題。
浅はかな事でも知られる当方が、猪口才にもかなり深いテーマについて書こうとしており、自らその浅はかさに驚きを禁じ得ない。
当方が鋭く単身でメリケン国に乗り込んでから、ちょうど1年が経過した。
家族が来るまでの4ヶ月あまりで会社の事は完璧に把握し、家族が来た後は完全流し打ちモードに入る!
と鼻息荒くデビューを飾ったが、ホントに英語しゃべってんの?としか思えない米人のネイティブイングリッシュに蹂躙されたまま1年が過ぎ、流し打ちどころか未だにバットすら振れていない状況が続いている。
とは言え、剛直に全く出社して来ない部下達に力強く背中を押され、当方自身も2022年に入ってから4回しかオフィスに出現しておらず、幽霊部員化には成功。ワークスタイルだけ見れば流し打ち状態とも言えなくもない。
それだけ家にいると、家族との会話も必然的に増え、長女と次女が学校でどんな風に過ごしどんな経験をしたのか、についての情報も明らかに以前より入って来る様になった。
相変わらず前置きが長いが、今日書くのは長女が学校で受けている差別的な問題とそれへの対応について。
先々週、長女がややメンタルダウンしていると判断し、学校を休ませた。
その原因になったのが、
- カフェテリアで1人でいた時に足をかけられた
- おっとっと、となった時に『Asian』という単語が聞こえた
- 後ろを振り返っても誰がやったかはわからなかった
という出来事。
この、『カフェテリアに1人でいた時』ってのは結構ミソで、米人の友達と一緒にいる時は被害は喰らわない様で、以前も大声で
お前マスクしてるって事はコロナなんだろ!おいコロナ!
とかしつこく言われた事があるらしいが(これは差別とは違う気がするが)、その時も1人でいたとの事。
その他にも細々とした差別というか蔑視というか、その様な視線を感じる事があるとの事で、当方に似て図太い長女もさすがにややヘコんでいた。
ひょっとしたら、上記の細々としたものは、疑心暗鬼になっている事から生じる被害妄想要素があるのかもしれない。が、最初に書いた足ひっかけ&Asian発言は明確に差別感情から来るモノだと思う。
これには温厚な殿下も穏やかではいられず、長女の担任にメールで淡々と事実を報告。但し、
犯人探しがしたいワケではなく、事を荒立てるのは本意ではない事
長女から相談があった場合は是非相談に乗ってあげて欲しい事
を付け加えておいた。
担任からは、光の速さで
ホントに申し訳ない
事を荒立てたくない事は理解したので何もしないが許せない
気持ちが変わって犯人を吊るし上げたくなったら言ってくれ
的なあまり穏やかではない返信が来たけど、この人どこまでこれ本気で思ってんのかな、形式上こう書いてるだけなんじゃねーの、とか疑ってしまう自分が恥ずかしい。
ちなみに、事を荒立てる、って英語で何と言うのかわからなくて調べたら、どうやらRock the boatと表現するらしく、そう書いてみたら担任もその表現を使って返信して来たので、間違ってないのかな、と解釈した。(間違ってたら恥ずかしいヤツ)
その後、先週からは元気に学校に通っていて、そんな差別的な事は今のところ起きていない様なので一安心なのだが、これはアメリカで暮らす日本人の子供は誰しもが通る道なんだろうな、とも思ったりする。
結局の所、彼女が学校において圧倒的マイノリティであるのは事実だし、そのマイノリティに対してはマジョリティ側の人間の多くが差別感情とまでは言わなくても、少なくとも自分とは違うジャンルの人間だ的な認識を持っているんだろう。
それがベースにある事は否定しないし、事実であるからこそ当たり前の感情としてマイノリティ側も認識しておく必要はあるんだろうな、と思う。
一方で、そのベースの上に更にもういっちょステレオタイプ的なネガティブな感情が入り込む余地がある事も当然否定は出来ない。問題はそれを実際に口に出す、或いは行動に移してしまう人間がいる事。
そうなって来るとそれはもう悲劇の始まりで、その口に出してる人間が一人でオーガズムを感じてる以外、誰一人として得をしない事になる。
ちょっと考えてみればわかる事なのに、それすらわからないおバカさんが多いから、世の中からヘイトスピーチだったりいじめだったりがなくならないんだろう。ただ、そういう人たちも、親が同様におバカさんだったり、何らかの背景を持っていたりする可能性も高く、その人なりの不幸を持ち合わせてるんだろうな、とも思う。
なので、長女に対しては、
- お前がされた事は非常に良くない事だ
- すぐさま憤怒して良いし、俺も憤怒している
- 但し、誰しもがそういう事をしてしまうポテンシャルを持っている事は理解しておくべき
- とは言え、それをしちゃうって事は相当心が貧しい人間である証拠
- 今回の相手はひょっとしたら非常にかわいそうな生い立ちの人間なのかもしれない
- 相手の事も慮ってやる余裕が出来たら人間として最高だ
的な話をしたが、教育的指導としては合っているのだろうか。
正直良くわからん。わからないが、我が長女は小学校6年間のうち、日本の小学校に通ったのは2年半で、それ以外はずっとインド人やらフランス人やら米人やらと過ごして来ているし、マジョリティだマイノリティだとか言った軸で人間を判断する様なしょうもない人間にならない事を願っている。
当方自身が、大学生くらいまではマジョリティ側にいる事で安心感を持つ様な人間だっただけに余計に。
もし今後似た様な事が起きたらまた書いてみたいところ!
〜今日の教訓〜
言う事聞かないインド人部下にはシャウトしてたくせに、言う事聞かない米人部下へのアプローチは全然違う件。
人種差別とも言えるし、戦略の違いとも言える。
コメント
悩みはつきないですね。通りがかりの者が軽々しく何か申すことか逡巡しましたが、身体的危害は重大と思いました。先生に思いっきりノイズをぶつけていいし、校長まで安全責任を問うてもいいと思います。学校で差別してはいけない的授業を組んでくれたり、誰がやったか分からなくても、そういう事があったと知ると、助けてくれるクラスメートも必ずいるでしょう。
先生にも他の保護者にも、この家族は黙ってないと強く知らせてもいいのでは。
深くご状況を知るわけでもないのに、ピントがづれていたらすみません。私とアメリカの付き合いは大人になってからですから、お嬢様のお気持ちにうまく寄り添えるわけではありませんが、気になりました。
温かいコメントありがとうございます!!
おっしゃる通り、プリンシパルにも伝えるべきレベルですね。幸いにも担任の先生がかなり娘の事を気にかけてくれている様なので、もし次回同様の事が起きたら光の速さでプリンシパル入れて騒ぎます!
>この家族は黙ってない
これ重要ですね!!良く心しておきます。