最近、オヤジギャグの襲撃を受けるケースが多々ある。
厳密に言うと、恐らくそのペースや頻度は過去対比で大して変わっていないのだろうが、注目し出して考えてみると、結構な頻度で食らっているケースが多いな、と言う事に気付いたのだ。
つまり、当方の周りにはかなりの数のオヤジギャグ使いが現れている事になる。
『オヤジギャグ使い』。かなり語呂が悪いし、タイピングもめんどくさいし読みにくいので、便宜的に魔法使いとする。
ドラクエ的に考えれば、魔法使いは約10分の1くらいの確率で一定数存在する事は間違いない。
先日、日本からの来客があった。
当然、その時は普通に商人の集団だと思っていたのだが、実は魔法使いが紛れ込んでいたのだ。
その魔法使いのパーティの中には、ロシア駐在経験者がいて、ロシアではあまりに気軽に殺人が起きる云々の話をしていた。
すると、その魔法使いがノーモーションで
オソロシアだね!
とのたもうた。
ははは
と乾いた笑いを繰り出して何とか回避すると、今度は、
いや、とんでもなく怖いから、アナオソロシアだね!
と追い打ちをかけて来る。
無類の三國志&水滸伝愛好家だった当方は、
三國志と水滸伝が好きなんだったら漢文は出来ないと恥ずかしい!
と言う謎の強迫観念に捉われ、圧倒的な漢文スキルを身に付けていたのだが、その反面、古文は全く出来なかった。
在り居り侍りいまそかり、と言う語呂の良いワードを連呼するくらいしか楽しみを見出せず、古文が大嫌いだった当方は、アナオソロシア と聞いて、恐ろしい雪の女王?とか、いやむしろ恐ろしい穴なのか?ケツの穴か?の様に感じてしまう。
つまりこの場合においては、この魔法使いが放ったオヤジギャグは、聞いた人間を瞬時に混乱に陥らせ、同時に古文が出来なかった恥ずかしい過去を思い出させて行動不能にする、メダパニ以上の破格な影響力をもたらすのだ。
別のケースにおいても魔法使いは高い攻撃力を示していた。
先日の平昌五輪の女子フィギュアの話をしていた時。
オズモンドが最後に宮原ちゃんを抜いた瞬間が残念でしたね、みたいな流れになっていたのだが、唐突に魔法使いが呪文を唱えた。
昔キミーマイズナーって選手がいてな、あの時彼女の事を思い出したよ、君ぃまずいなー!ってな!わははは!
フィギュアの話をしていた我々を、スケートリンク以下の寒さに陥れる、まさにマヒャド級の破壊力。
そもそも、そんな10年以上前の選手を出して来ている時点で唐突感と無理矢理感がハンパないのだが、その引き出しの多さと突破力には敬服すべき点がある。
ちなみにキミーマイズナーはこんな子。
考えたいのは、魔法使いは何故こんなに鋭いオヤジギャグを放つのか?と言う点。
オヤジギャグは実は基本的にかなり面白い。不覚にも笑ってしまうケースが多々あるくらいだ。
だが、正直、『オヤジギャグ』と書くと、世の中ではそれだけで敬遠されがちなモノとして捉えられる事が多いと思う。
言ってみれば、オヤジギャグ=ゴキブリと言い換えても過言ではないレベルだ。
元来、面白い人間は面白くない人間対比で圧倒的にモテるはずであり、面白いギャグは重要なモテ要素であるはずだ。
であるにも関わらず、何故オヤジギャグ=ゴキブリになってしまうのか?
この問いにおいての重要なファクターは『オヤジ』と言うワードだ。
オヤジ=チビ&ハゲ&デブのどれかで構成される輩
これが一般的な定義である。
背が高くてハゲていなくて太っていないジョージクルーニーの事を、同じ意味で『オヤジ』と称するヤツはいないはずだ。
そして、残念ながら、
チビ&ハゲ&デブ=モテない
これも地球上における共通認識だろう。
この連立方程式を合体させると、
オヤジ=モテない輩
になってしまう。
我々は哺乳類霊長目ヒト科として、種の保存がDNAに深く刻み込まれている。
その我々にとって、モテないと言うのは種の保存に関わるかなりクリティカルな事象だ。
なので、何とかしてモテる様にならないといけない。
先ほどの
オヤジギャグ=ゴキブリ
を分解すると、
モテない輩+ギャグ=ギャグを放つモテない輩=ゴキブリ
となり、これを更に変換すると、
モテない輩=ゴキブリーギャグ=ギャグすら放たないゴキブリ
こう言える。
ギャグすら放つ事の出来ないゴキブリがモテるはずがない事など言うまでもないのだが、全て負の要素となっているこの式を一気に正の要素に変換すると
モテる輩=ギャグを放つゴキブリではない物体
となる。
ようやくこれでポジティブな方向に話が進んて来た。
上記の式から言える事はただ一つ。
モテる為には、ギャグを放つゴキブリではない物体になれば良い、と言う事だ。
大前提として、我々は仮にハゲでチビでデブであってもゴキブリではないので、ギャグを放てば自動的にモテる事になる。なんて簡単な問いなんだ、と自分でも震撼する。
既に何を書いているのか良くわからないが、ここまでの話を整理すると、
オヤジギャグを放つ連中は、種の保存の為にモテたいと潜在的に思っており、無意識のうちにギャグを放ってしまうものであり、モテたければギャグを放っていれば自動的にモテる
と言う事だ。如何だろうか。
重要なのは、無意識のうちにギャグを放ってしまう、と言う点。
意識と能力の有無の関係性から考えると、この『無意識でオヤジギャグ』は最終形態だ。つまり無意識の有能力。
簡単に図にするとこうなる。
マダム(嫁)に、
今日本で一番自然体で面白い人って誰?
って聞いたら、自信満々に 出川 と回答したので、右上には出川が来ている。異論があるかもしれないがご諒承頂きたい。
明日からガンガンオヤジギャグを飛ばし、チェンナイいちモテるオヤジになりたい、と心を新たにしたのですが、あれですね、帰りの飛行機で仕事せずにずっとこんな事考えてるから仕事が溜まるんですね。
~今日の教訓~
戦士でも商人でも遊び人でも良いけど、盗賊は職業じゃない。
犯罪者やんけ!