以前、我がタミルナドゥ州の選挙に、『ワシが勝ったらみんなにスマホ配ったる』と言うクソやばい公約が出現した。
もっとヤバいのは、その公約にインド人どもがみんな食い付いてその候補を当選させちゃう点。
なんだかなぁ、と思うのと同時に、バラマキ公約って万国共通なのね、と言う感想を抱くワケだが、インドの場合、その公約が必ず守られるかと言うとそんな事はないのと、みんなもそんな事わかってて安定感があるよ、ってのが今日のお話である。
いつもお世話になっているNNAにこんなニュースが載っていた。
- ウッタルプラデシュ州(UP州)で、2017年に州議会選挙があった
- UP州は、モディさん率いるインド人民党(BJP)が主導する州
- そのBJPが選挙の際に掲げた公約の目玉が、零細農家向けの債務免除で、桃鉄で言う所の徳政令カード
- 上限は10万INRで、日本円でだいたい17万円程度
- この徳政令カードの為に、政府は3,600億INRの予算を割り当てたらしい
- 対象は860万世帯とされており、3/10までに徳政令カードの為の登録が必要だが、現時点で660万世帯に留まっている
- その660万世帯のうち、実際に徳政令カードを使えたのは360万世帯で、上限ギリギリまで認めて貰えたのはわずか100万世帯
- 債務に関する銀行の判断や、融資の目的が債務免除の対象と合致するか等の確認作業が煩雑なことが一因
- 農業局の関係者は『施策の対象は種子や肥料、殺虫剤といった作付けの部分で、トラクターなどの農業機械は含まれない』と説明
- 結果、現時点での実際の執行額は、予算の3,600億INRに対し、2,100 億INR程度らしい
ほほぉ。
まず、原則として、アホみたいにばら撒くな。
そして、ばら撒いたならばら撒いたで仕方ないからちゃんとやれ。
シンプルにこの2つに尽きると思うんだけど、安定してどっちも守られない。さすがインド。
当方が理解している限り、そもそもこの3,600億INRって言う予算だって、銀行への債権保証なんぞ、全く考慮されずに行われてたりするのだ。
この公約、一行で書けば、
政府が選挙での票集めを目的に、その見返りとして銀行が農民に貸してる金をチャラにさせる
って話なんだけど、
のび太くんがスネ夫くんに100円お金を貸しました
スネ夫くんはジャイアンに泣きつきました
スネ夫;ジャイアン、今度つばさちゃんのサインもらって来るからのび太をこらしめてよ~
ジャイアン;やいのび太、スネ夫に貸した100円チャラにしろよな!!
のび太; (゜Д゜;) ガクガクブルブル
これと同じ構図だ。
そもそもスネ夫がのび太にお金を借りる事なんかありえないし、こうなったらのび太は、ドラえもんの必殺秘密道具で悪い2人を抹殺滅殺しにかかるワケで、マンガの世界とは異なるけれど、ストーリーとしての類似性は非常に高い。
秘密道具に頼れない銀行がかわいそすぎる。
と思ったけど、銀行は銀行で結構いい加減だったりする。こんなニュースがあった。
- インドの省庁には、『電子・情報技術省』なるものがある
- そこの大臣が国会で述べたところによると、銀行で不正取引が横行しているらしい
- 去年1年で25,000件を超える不正が報告され、被害額は18億INRレベルとの事
- 対象をもっと過去にまで広げると、2012~16年の間では、公営銀行だけで2,274億INRもの被害が出たとの報告もある
マジか。
お金にカッチリしてそうな銀行ですらそうなんだから、各企業でも不正なんかゴロゴロ転がってるよね。
でも良く考えたら、銀行はこの件においても被害者となる為、全然フォローになってなかった。
すまん銀行。
何れにしろ、政府が公約を完璧に守らない事なんて当たり前であり、その証拠に、チェンナイの部下にこの話を聞いてみた所、
そんなのみんなわかってますよw
わかってるけど、そっちの方がマシだと思って投票してんすよw
みたいな反応だったのだ。
来年には総選挙があるワケだし、BJPもあんまり適当な事やってると足元すくわれちゃうよ!
〜今日の教訓〜
公約と言う点では幸福実現党が最強。
ニューヨークまで東京から2時間で行ける様になるんだよ!
《参考;2009年の幸福実現党の公約》
- 北朝鮮に対して毅然とした態度で臨み、場合によっては敵地先制攻撃も辞さない
- 核爆弾の起爆装置は非常に精密な構造になっており、通常は外部からの衝撃では起爆しない。よって、敵地先制攻撃によって核爆発させることなく無力化させる事が出来る。
- 積極的な人口増加策により、2030年に3億人国家+GDP世界一達成
- 2018年に宇宙航空便が開発され、東京⇔NY間が2時間で結ばれる。
- 温暖化の原因がCO2にあると言うのは仮説に過ぎない為、性急なCO2削減対策は取らない
懐かしすぎる笑