いつの間にか赴任してから14ヶ月ほどが経過している。そしていつの間にか最後の更新から2ヶ月近くが経過している。喝だ。
当方、忙しいという言葉が嫌いなのだが、マジで色々と忙しい。芝刈りとか庭の模様替えとか娘のお弁当作りとか・・・全て仕事にダイレクトに関係していない、つまり仕事は大して忙しくない様に見えるがまぁ否定はしない。ある程度コントロールは出来るし、やらなかったらやらなかった分自分に跳ね返って来るだけだ。結果は出してるから文句は言わせない。
そんなこんなで1年以上経過したアメリカ生活。色々と思う事・感じる事があり、それらは概ねポジティブなモノなんだけど、今回書いてみたいのは、
アメリカの中流階級はクソ良いヤツが多いんじゃないか
である。
以前、半年経過して感じた事と銘打って大々的に書いたのが、
バケーションと芝生の手入れにガチでフォーカスしてる米人スタッフがクソ多い
というしょうもない内容だったので、その時と比べると多少進化したのか、或いは考えが浅いままなのか、は読者諸賢のご判断にお任せしたい所だ。
と威勢良く書き出してみたものの、そもそも主語がでかすぎる。『アメリカでは〜』という書き方をすると、まるでアメリカの全てを網羅しているかの様な感じになるが、当方がいるのはアメリカの中でもかなりド田舎扱いのオハイオ州の、その中でも更にド田舎扱いの人口5万人程度の街なのだ。
もっと言えば、3億人超いるアメリカの中のわずか5万人の街の、その中でも更に恐らく50人程度しか関わっていない中での感想なので、超上っ面しか見ていない可能性大だがまぁ気にしないで欲しい。
オハイオ州自体は、どちらかと言うと共和党寄りかな?って感じのスイングステートとして知られているが、当方が住んでいるエリアはゴリゴリの共和党支持エリアで、Trump2024って書かれた旗を掲げまくってたり、ひどいヤツになると家の玄関に平気でFuck Bidenとか書いてたりする様な所。
それが関係しているのかはわからないが、街自体が総じて裕福な傾向にある様に感じる。と言うか、ドラックやったりガンショットしたりするヤバいヤツが少ない、と書いた方が正解かもしれない。
起こる事件も軽犯罪がほとんどらしく、治安もかなり良い部類に入るんだろう、と理解している。南西に30分ほど行った街は治安がちょいと悪かったりするので、赴任地としては当たりを引いた感がある。
※もちろん全身タトゥーまみれのいかれポンチがいたり、やべーヤツも多少はいる。
そんなオラが街は、家計的に苦しい人がそんなに多くないからか、ホントに良いヤツが多い様に感じる。良いヤツなのか、良いヤツを演じてる悪いヤツなのかは判断に苦しむが、少なくとも上っ面はみんな良いヤツに見える。
例えばだけど、
- 会う度に『何か困った事があればいつでもうちに来い!』と言って来る近所のジジィ。
- 頼んでもないのに、健康に良いらしいチョコをくれる近所のババァ。
- 同じく頼んでもないのに、家の前の雪かきをしてくれる近所のジジィ。(↑とは別のジジィ)
- 『娘のゴルフレッスンしてくれる所探してるんだよね』とテキトーに言った所、初対面なのにわざわざ電話してレッスン可能か聞いてくれるパパ友。
みんな世話好きなのか、異国の地で暮らすゴリラ風アジア人がかわいそうで助けてくれるのかわからないが、親切だ。
もちろん、困った事があって家まで行ったら、いきなりぶぶ漬けを出されて圧倒される可能性も否定出来ないが、その可能性は実に低い様に感じる。
なんでかな、とずっと考えていたが、大きく分けると、
- 宗教的なもの
- 学校教育によるもの
- お金の余裕は心の余裕
この3つに大別出来る気がする。
1つ目は、隣人を愛せよ、の精神で説明するまでもないんじゃないか。
このちっちゃい街に何個あるんだよ、ってくらい教会があり、キリスト教の人は当然多いんだろう。この聖書の教えをしっかり守ってる人が多いのかな、と思われる点が1つ目。
ちなみに当方の部下A君はどうやら敬虔なクリスチャンらしく、彼も無償の親切を当方にギブしてくれた事がある。
昨年の家族赴任に際して、当方が3週間一時帰国していた期間、お前の家の芝刈りやっといてやるよ!と力強い言葉をくれたのだ。恐らく、3週間の間、1回くらいはやってくれたんだろうが、アメリカに戻って来たら芝生はボーボーだった。おい。(夏は週1~2回芝刈りしないとえらい事になる)
話がそれたが、2つ目も結構重要な気がする。
アメリカの学校はGPAと言われる内申点的な成績が大学受験においてかなり重要なファクターになって来るらしい。我が娘も、アメリカに来て1年目とは言え、歯を食いしばってGPAの点数維持に努めていて、中学生の時に中途半端にグレた親としては、えらいなぁ、とシンプルに思う。
但し、アメリカの大学受験ではGPAだけではなくて、どんな課外活動をして来たのか、という点もどうやら重要視されるらしい。その課外活動、というのは大雑把に書くと
人間的にどんだけ優れているかをストーリーで示せるもの
みたいなイメージだと思っていて、ピアノだったりスポーツだったり色々あるが、ボランティア、というのも構成要素となり得るらしい。
とは言え、大学受験間近になってから慌てて始めても無駄で、小さい頃からずっと参加して来たり、の積み重ねが必要らしい。そういった点ではアメリカ自体がそもそもボランティアの国と言っても過言ではないんだろうし、1つめの宗教の部分とも絡んで来るものだろうな、とも思う。
そして最後のお金のおはなし。
アメリカ・お金 この2条件が揃うと、
アメリカは日本よりも給与水準が高い
という話がアメリカ全体の話であるかの様に吹聴されているが、マジで場所によると思う。
西海岸とか大都市圏ではそうなんだろうけど、オハイオのクソ田舎では肌感覚的にそこまでの差は感じない。
と言っても、バイトレベルだと、ウォールマートでも時給$17〜とかになってたりしてるので、当方が日本で住んでいたさいたま市のスーパーが850円スタートだった事を考えると倍以上の給料だったりもする。
エグゼクティブクラスも、明らかに日系企業のそれより高給だけど、一般スタッフ層の給料はそんなに変わらんかな、というのが印象。
なんだけど、このエリアの住宅の値段は日本よりは明らかに安いし、物価も恐らく西海岸とかより安いんだろう。
以前、面白い調査がこちらのサイトであった。
曰く、
$1mあったら老後何年生きられるか
というもので、サンフランシスコだとわずか8.3年で使い果たしてしまうのに対し、オハイオ州の州都であるコロンバスですら37.2年。クソ田舎のわが町では恐らく40年は余裕で超えるんじゃなかろうか。
要は何が言いたいかと言うと、
オラが街はそこまで給与水準が高いエリアではないけど、物価もそこまで高くないエリアなのでみんな結構余裕があるっぽい
という事。
生活にそこそこ余裕があれば、余計他者に寛容になるよね、ってのはかなり納得感がある。
必ずしも、余裕がある人=寛容な人 ではないけど、余裕がない人=寛容な人 はあまり成り立たない気がするので、まぁ一定の傾向としては当たっている気がする。
と、ダラダラ書き続けて来たが、隣人にも恵まれ、お陰様で今の所大きなトラブルなくアメリカ生活を送れている我が家。
最初にも書いたけど、これはアメリカのクソ田舎のごく一部の出来事なので、ただのラッキーである可能性はもちろん否定出来ない。
実際、以前のエントリで書いた様に、長女もちょいちょい差別的な出来事を体験しているし、突つけばいくらでも出て来るだろうとは思う。そもそも医療費高いし・・・とか。
まぁでも悪い点が色々あるのは日本でもインドでも同じだし、良い所を探していく事が人生の幸福度を上げていくには大切だと思うので、これからもアメリカの良い所に目を向けつつ、ダークサイドは見て見ぬフリをしていきたいと思う。ぜってぇ病気しねぇゾ。
久しぶりにブログを書いたが、
お前死んだの?
というとんでもなく無礼な連絡をして来る知人がいたので憤怒して書いてみた。
お れ は い き て い る。
〜今日の教訓〜
今の資産じゃ10年も生き永らえない。
どっか$300kくらいで雇ってくれないかな。ちゃんと結果出すよ。