当方は字が下手だ。
もっと言えば、絵も下手だ。
どうしようもないとしか言い様がない。
どれが当方の描いた白雪姫かはご想像にお任せするが、全力で白雪姫を書いたはずなのに、良くわからないクリーチャーが誕生してしまう。
字も絵もだが、何故自分が下手くそなのか、良くわからない。
シンプルに、センスがない、って事なんだとは思う。
子供の頃、おかんに連れて行かれたアトリエ教室的な所でも、
タマちゃんがいるとレッスンにならないので・・・
と言って入会拒否されたらしいのだが、当方がデキた人間である事は自他共に認める事実であるので、先生も見放すレベルのセンスの無さだったんだろう、と理解している。
書道教室には行った事はないと思う一方で、書き初めも死ぬほど嫌いだった事も覚えている。
小６の時に小学校の体育館で書かされたのが
美しい空
だったのだが、その日は晴れておらず、
美しくないじゃん
とか言いながら、何とかして書かずに済む様に抵抗した事を覚えている。
そんな感じなので、全く字もうまくならなかった。
年賀状の宛名なんかはもう全てプリントだし、日常で特段困る事はないものの、時々発生するのが、
- ご祝儀とお香典で名前をうまく書けなくてイラつく
- 自分のノートが汚すぎて後で何が書いてあるか判読出来なくなる
この2つ。
自分のノートは、書いてからしばらくは自分でも内容くらいは覚えているので、話を思い出しながら読み解く事は可能なのだが、時間が経って読み返すと絶望的な状況に陥る事が多い。
先日、インド時代の事を後任くんから尋ねられ、過去のノートをペラペラめくっていたら・・・・
何が書いてあるか良くわからん。
結局この面談の要点は何だったのか、1〜2分考えないと出て来なかった。
こんな塩梅で、字がクソ汚い為、会社とかで時々手書きのモノを回したりする時は穏やかではいられなくなるのだが、日経で連載中の『私の履歴書』にクソ勇気付けられた。ってのが今日のおはなし。前段が長い。
今回の連載は、元大和証券のトップで、今は日本証券業協会会長をしているらしい鈴木茂晴さんとか言うオジサン。
この人の連載は、この私の履歴書の歴代でトップクラスに面白いと思う。
1/4のコラムで、
- 小学校時代、特に苦手だったのが図画と習字
- 今でも字は汚い
- 小学校低学年のうちから、絵画教室と書道教室に通わされた
- 結果的に、その後の人生で何の役にも立たなかった
- 『好きこそ物の上手なれ』の逆で、嫌々やらされた事は全く身につかない事を実証した
と堂々と書いていた。
また、こうも書かれていた。
冬休みの書き初めの宿題も苦痛で、母がお手本で書いてくれたものをそのまま提出したら、金賞を取ってしまった。授業参観に来た母は、教室に貼り出された自分の作品を見て、絶句していた。
マジうける。
何度も書くが、この人のコラムは面白い。
と言う事は、きっと話も面白いんだろうな、仕事にはクソ厳しいんだろうけど、話が面白いってのは良いな、等と感じる。
ただ、この手の謙遜の様な事を鵜呑みにしてはいけない。
彼クラスの大物になると、周りにはスーパー達筆な人とかもたくさんいるだろうし、その人達と比較すると字が汚い、と言うだけだと思う。
なので、
あの人も字が汚いんだから俺も汚くて良いや
等とは思わず、字を綺麗にする努力をしなくてはならないんだろう。
と思って字の練習をすべく、久しぶりにこんな本を引っ張り出して来た。
インドで単身赴任していた時、ヒマ過ぎて購入したシロモノである。
これね。
途中からやるか、と言う事で最初のページをめくった所・・・・
線を真っ直ぐ引きましょう、と言う極めてシンプルなお題にも関わらず、全く真っ直ぐ引けていない。ジーザス。
そして次のページをめくると・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
なんてこった。１ページしかやっていない。
厳密には左上の方でちょっとだけ線を引いている様だが、これでは三日坊主にもなっていないではないか。
三日坊主未満、ってのは一日スキンヘッドとでも言うんだろうか。新しい格言を生まざるを得ないレベルのどうしようもなさである。
ところで、この『◯◯せざるを得ない』を
『◯◯せざる負えない』
と書いている人が会社でも散見されるが、恥ずかしいので誰か突っ込んでやって欲しい。当方にはその勇気はない。
自分のだらしなさを棚に上げて、人の間違いを指摘して悦に入っているのだが、字が下手な上に努力も出来ない、と言うのは、そうやって誤魔化さざる負えない情けなさなので已む無し。おっと。
てなワケで結局何が言いたかったかと言うと、
字は体を表す
である。
違うかーーーー
〜今日の教訓〜
殿下は超A型。
でも字がクソ汚い。