インド政府が、2030年までに、販売される自動車全てをEVにする!とか言う謎すぎる目標をいきなりブチ上げ、業界からの、は?何アホな事言ってんの?と言う猛反発に合った結果、30%くらいにしよっかな♡、と下方修正した話は、インドっぽさを表すストーリーとして有名である。
30%に下方修正したとしても、依然として野心的なターゲットであり、今から12年後なので全く見通せないとは言え、すげーターゲット出したな、って感覚なのだ。
一応、実は足元では色々とEVプロジェクト的なのは動き出していて、その中の一つとして
政府の公用車をEVに切り替え、その為に10,000台のEVのコンペを実施
その内、フェーズ1としてタタ自動車が350台、マヒンドラ&マヒンドラが150台を供給
と言うものがある。
EVと言えば、日産かテスラ、ってイメージがあるし、実際インド系自動車メーカーのEVマーケットにおける存在感は1ミクロンもない。と言っても過言ではない。
であるにも関わらず、いきなりウン百台作り上げて納入しちまうなんて。。。あんたらすげーよ、その無計画さ、と思いながら、状況を見守っていた。
で、元々は去年の11月末までに納入、って話だったのが、ズルズル遅れて(これもありがち)、現時点では内訳不明ながら合計でたったの150台だけの納入に留まっているらしい。おい、去年の11月までの500台ってのはどこ行ったんだ。
で。もう一度、で。
今週のLivemintと言うニュースに、こんな見出しが載ってた。
政府高官が、タタとマヒンドラ製のEVの利用を拒否!
ヤバい、クソうける。そもそも、この500台の納入は、政府系の企業である
Energy Efficiency Services Limited(EESL)
が推進していたので、政府が進めてたプロジェクトじゃなかったんかい。と言うツッコミは充分に成り立つ。
記事を良く読みこんでいくと、この高官君が憤怒している理由は以下の通り。
一度の満充電で走行可能な距離が、予定されていた80~82 kmにすら未達
バッテリーの容量も、グローバルスタンダードとされる27~35kwを大きく下回る17 kwでくそったれ
そもそも、この10,000台の納入計画自体、インフラ設備が未整備である事を理由に、早くも2019年度へのずれ込みが確実視されてるみたいだし、さすがインド!感がハンパないのだ。
なお、他のサイトを見ると、この高官君が嫌がっている理由として、
公用車がEV化しちゃうとガソリン代の支給が打ち切られちゃうから
と言うしょーもないモノもあるらしい。これはホントかどうかわからんけど、これも充分アリエル。
タタとマヒンドラは、共に
この問題に対応するため、航続距離が長い新型EVの開発に取り組んでいる
とのコメントを出したらしいが、どうだか。そんな簡単じゃねーだろ。
日産さん、スズキさん、出番ですよ。
~今日の教訓~
満充電で80kmも走れないんじゃ確かにイヤダ。
冷房つけたら30kmくらいになっちゃうんじゃねーの。