数ある食べ物の中で、アメリカと言えば?と聞かれたらどんな答えになるんだろうか。
ハンバーガーとステーキ以外、何かあるんだろうか。チキンウィングくらいか?
アメリカにおいては、一部の大都市を除けばほとんどの家庭がバーベキューグリルを持っていると思っている。少なくとも、中西部のクソ田舎のこちらでは、グリルを持っていない人を見た事がない。
デマを流してはいけないので一応調べてみた所、
ホームオーナーの約80%がバーベキューグリル或いは燻製機を持っている
という事らしい。クリビツテンギョウ。
我が家も漏れなくWeberのグリルを購入し、日々バーベキューライフを楽しんでいる。ちなみに、前の住人がこのグリルと燻製機を置いてってくれたが、とんでもないレベルでガビガビになっていて1ミクロンも使う気が起きなかった為、光の速さで放棄した。
そんな中、
ステーキじゃなくてプライムリブを作ってみよう💡
と急に思い立った。これが今日のお話。前置きが長い。
1週間ほどかけて、ネットの海をサーフィンしまくって、ベストと思われる焼き方とレシピを確定させて肉を購入した。肉はCostcoのこちらの豪快な肉塊で。
骨付きじゃないけど、プライムリブに適したリブアイローストであり、これだけで$90ほど。エグい。エグいとは言うものの3kgちょいあるのでまぁ已む無し。ってか、100g換算したら480円くらいだから結構安いんではないか。
まずこの肉を、冷蔵庫から出してから3~4時間ほど室温で放置して温度を戻す。その上で、焼く30分前から下処理を開始。
肉の重量×0.7%の塩がベスト
というそれっぽい情報に従い、クレイジーソルト・岩塩・タイム・トレジョのベーグルセサミシーズニングを合計23g投入。8割くらいがクレイジーソルトで占められていたけど。
あと、コーティングに使うバターに関しては分量が良く分からないので、冷蔵庫に残っていた28gの無塩バターを採用。コーティングが微妙に足りなかったので、オリーブオイルも追加で採用した。
レンジで溶かしたバター&オイルを刷毛で塗り込み・・・
シーズニングたちをまぶし込む。既にワクワクが止まらない。
ここからが重要(と思われる)だが、まずは450℉で15分焼いて周りに焼き目を付ける。脂の部分を上にするのがキモらしい。
15分後に一旦出して、肉から溢れ出た脂を刷毛で再度塗り込み、次は325°Fに落として焼き続ける。ちなみにパンを2枚重ねにしているのは、黒い小さいパンが肉から溢れ出た脂を収容し切れなかったら大惨事になる、という恐怖感によるもの。焼いているのはビーフだけど、当方は実にチキンなのだ。
焼き時間としては肉の重量×12分が良い、との説もある様だが、重要なのは時間ではなくて肉の中までちゃんと熱が入るかどうか、なので、温度計はマストと思われる。
我が家のケースでは、中が125°Fになるまで焼く、という設定にした。
そして、結果的に、325°Fにしてから86分後、最初の工程からのトータルでは102分で125°Fに達したのでご対面!
実に素晴らしい眺めなのだ。
但し、ここですぐに食べるのではなく、肉汁が中の肉にしっかりと染み込むまで20分弱アルミホイルをかぶせて放置。すぐに切ってしまうと、肉汁が溢れ出しまくりスティでパサパサ肉になってしまうそうな。
オーブンから出した後も、どうやら中の温度は5~10°Fレンジで上がり続けるらしく、確かに125°Fで出したのに20分後には136°Fまで上昇していた。↓の温度計、左の125°Fがターゲット、右上が中の温度で右下が表面の温度、ってな塩梅である。中と外で逆転している。
そして遂にカット!!!
良い感じのピンク色?になっており、ミディアムレア感がうまく出来ている気がする。
別アングルからも何枚か続けてパシャリ。
お皿に盛り付けるとこんな感じ。ロウリーズプライムリブとかに行くと、マッシュポテトとスピナッチとかが添えられてると思うが、我が家は日本男児らしく剛直に白米のみ。
肝心の味だが、一言で言うとクソ美味い以外の表現が思い浮かばない。
パンに残った脂に、みりん・しょうゆ・砂糖・にんにく(全て目分量)を投入して作ったソースとわさびをかけて食べたが、今までで食べた肉の中でも相当上位に入るレベルの美味さで、我ながら結構感動した。
なお、脂で作ったソースは、数時間後にはこんな感じになっていた。これを体内に流し込んでいたかと思うと震撼する。
と言った塩梅で、人生初のプライムリブ作りに挑戦してみた結果、大成功だったよ、というおはなしだった。
長女に至っては、
もうグリルいらないじゃん、毎回これが良いよ
とホザいており、それはそれでWeberがかわいそうなので考えものなのだ。
まとめると、
- 肉は焼く3~4時間前に冷蔵庫から出して室温に戻しておく
- 下ごしらえは焼く20分くらい前から開始
- バターとオリーブオイルを刷毛でコーティング(これは不要という人もいる)
- 塩は肉の重量×0.7%が良いらしいが、塩だけだとしょっぱすぎるのでタイムとかも混ぜるとベター(クレイジーソルトにはタイムも入ってるので万能)
- 塩は岩塩の様な大粒のものだと、焼いた後の食感が良くなる説あり(これには同意)
- 最初は450°Fに予熱しておいたオーブンで15分焼く
- 一旦オーブンから出して、落ちた脂を刷毛でもっかい塗り込む
- 後は325°Fで再度焼く。焼き時間は肉のポンド数×12分が目安らしいが、肉の中の温度が最重要
- 途中、20分〜30分に1回くらい、脂を刷毛で塗り込む作業を繰り返す
- 温度計で中を測りながら、目標の10°Fくらい手前に到達したら出す様にする※
- オーブンから出したら、15分〜20分放置して肉を休ませる
って感じだろうか。
※135°Fでミディアムレアくらいなので、レアが良い人は120°Fをターゲット(つまりオーブンから出すタイミングでは110°Fくらい?)にすると良いのかもしれない。
しょっちゅうやるのも辛いので、次回はステーキにするかな・・・・
〜今日の教訓〜
アメリカ来て5本の指に入るレベルでの達成感。
マジで尋常じゃない美味しさでありんした。