アスパラガスの小話を書いてみる件

皆さま、アスパラガスはお好きだろうか。

以前から何度か書いているが、殿下牧場のアスパラは美味い。そして太い。

今日、近所の西友に行ったら超絶細っちいアスパラが売られていた。

我が殿下牧場のアスパラはこんな感じ。

これくらいの太さのモノは売られているし、特別太いワケではないが、スーパーで時々見るもやしみたいなのはアスパラじゃない、と思っている。

太い分、筋っぽいんじゃないの、と思われるかもしれないが、パッキリと割って食べられる。

こんな書き方をすると、もやしみたいなアスパラを作ってる人が悪いかの様に見えるかもしれないがそんな事はなく、シンプルにアスパラにも規格があるのよ、と言う話であり、殿下牧場のアスパラが規格に入らなかったら売り物にはならない=キャッシュを生まないだけの話だ。

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アスパラ刈りをした事がある方はそんなに多くないんじゃないかと思うが、結構腰に負担がかかる。

こんな感じで地面からニョキニョキと生え狂っているので、

腰を曲げてちょん切る。

こんな事をずっとやってると腰をイワしてしまうので、何とか腰を曲げずに楽に刈れる方法がないか、と考えているが妙案が浮かばない。

通路を深くして、車に乗りながら、とかも考えたが、実はこの通路も結構重要で、殿下牧場では牛が垂れ流したシットを肥料にして通路にまいている。

こいつらのシットだ。

通路の両サイドにある溝にシットが落ちて、それがベルトコンベアー的な装置で外に運ばれて堆肥に化ける仕組み。

で、これがかなりイケてる働きをしているっぽく、これによって良好な土作りがキープ出来ている、と言う事らしい。

どうやらアスパラに適した土の酸度みたいなのも存在するらしく、どうやってその辺を見極めてるのか、を前牧場長殿に聞いてみた所、

お前、そんなモンは感覚だら

との力強い回答が返って来た為、業務手順書作っとけ!とコンサルのお兄さんみたいな事を言いそうになったが、アスパラをもらえなくなったら困るので黙っておいた。

この、ミスター肌感覚の牧場長が他界して3年、今では分家のオッサンがビニールハウスを管理してくれているらしいのだが、どの様にそのノウハウが伝承されたのか、全くの謎である。

冒頭の話に戻るが、アスパラにも規格があって、当方がよく食べているぶっとくて長いイケメソは規格外になりかねない。

アスパラを売る方としては、その規格に全部揃えるのはクソめんどくさくて、と言うかそんなのアスパラだけじゃないんだけど、あの規格ってのは何とかして欲しいものだ。

先ほど、業務手順書がどうこう、とか言って標準化の事を示唆しておきながら、標準化の基本である規格に文句を垂れる、と言う支離滅裂な思考回路だが、そこは男らしく気にしない事にする。

まぁ、とは言え規格がないとマーケットがワケわかんない状態になっちゃうし、規格は大事なんだけど、かと言って、規格外だからタダで引き取ってそれを消費者に無料で届けて・・・みたいな最近良くある仕組みも気に入らない。

規格外の野菜を無料で引き取って無料で消費者に回す仕組み自体は、

  • 農家の立場:捨てるよりはタダで引き取って貰った方がマシ
  • 消費者の立場:フードロスを減らせる

と言う観点からは良く見える仕組みなのだが、農家の人よ、目に見える対価のない仕事で良いんかい、とマジで感じる。

先ほどの牧場長の職人気質もそうだけど、マーケティング的な観点が全くないので、いくら良いProductがあってもそれを販売するPlaceもPromotionもノーアイデアで、結局農協にカモられて終わり、と言うのが実にもったいない。

上述のフードロス云々だって、捨てるくらいならタダで良いですよね、のパワーワードに抗えていないだけとも言えるので、農家のマーケティング戦略的な所はかなり伸び代がある部分だと思っている。

※一応ことわっておくが、フードロス云々のサービスも、事実価値を生んでいるので悪い仕組みだとは言ってない。実際、賢いと思う。自分ではそんな仕組み思いつかなかったし。

と言う事で、一次産業がもっと儲けられる為の仕組みをずっと考えている。

法人化して農地を拡大して外需も取り込んで・・・ブツブツ。

アイデア募集チュー。

〜今日の教訓〜

農家になるなら離婚。

そんな事言わないでくれ。

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