もうインド生活4年目になろうとしているのに、こんな凡ミスをするとは思わなかった。
タイトルにある通りなのだが、バンガロールの空港で、保安検査を完了した後にどこかでボーディングパスを落とし、危うく飛行機に乗れなくなりそうだったよ、と言うおはなしだ。
悔しいので、どんな対応をしたか、書いておきたいと思う。
ペーパーレスなんて夢のまた夢
最近日本の国内線に乗っていないが、当方の記憶では、スマホの画面でしゃりーんみたいな感じで乗れていたと思う。
それが世の中の流れだろうなぁ、と思うし、利用者にとっても利便性が高いし、システムの投資はかかるけど、運用し出したらランニングコストは確実に下げられる、と思っている。
んが。
インドでの搭乗の流れは以下の通り。
- チェックインカウンター或いは自動発券機でチケットを印字(自宅プリンターでのプリントも可能)
- 保安検査でこんな感じでスタンプを捺して貰う
- そのチケットを持ってボーディングゲートへ
- ボーディングゲートでバーコードを読み取り、ブリッジ(或いはバス)へ
- 搭乗寸前に軍人にチケットを見せて機内へ
ムダな工数多いよな〜と思う一方で、圧倒的に人件費が安いので、数人削っただけじゃシステムの投資の回収がなかなか出来ない、と言うのも多少なりとはあるんだろう。
と言う事で、これが一連の流れ。チケットが最後まで必要な合理性は全く以って理解出来ないが、必要であると言う事実だけはご理解頂けたかと思う。
バンガロールの空港でまさかの紛失
17時のデリー行きのフライトに対し、空港に着いたのは14時。
待ち時間なげーよ とか言いながら、同行していた人と茶をシバいていた。そして、2人でカプチーノを頼み、ハートマークの大きさのバラツキについて話をしてキャッキャしていた。
同行者は10分くらい前のプネ行きだったので、別れた後にカフェからPCの充電が出来るスペースへ移動して、ちょっとだけ仕事。
搭乗時刻になり、いつも通り、スターアライアンスゴールドの特権をフル活用して優先搭乗したろ、と息巻いていたら・・・
チケットがない。あれ?
カフェにあるかと思いきや
落とすとしたら、カフェかPCをしていた周りしかあり得ない。
PCスペースの周りにはなかったので、こりゃカフェだな、そう言えば机の上に出した様な記憶もあるな、と言う事でリターンバック。
我々が座っていた所には既に別のオッサンが座っており、チケットはない。
店員に、
あそこのテーブル片づけた時にチケットなかった?エアインディアのデリー行きなんだけど。
と聞くも、なかったサー、とのつれない返事。
この時点ではまだ余裕があったので、一旦トイレに行ってボーディングゲートに行こうとしたら、さっきの店員が追っかけて来て、
あったよサー、これかい?
と言って、インディゴの別の場所向けの、しかも思いっきりゴリゴリのインド人の名前が印字されたチケットを持って来た。
どう見ても俺の顔クマールじゃねーだろ、と思いながら、ありがとう、でも違うよ、とだけ言ってゲートへ。
超冷たい対応をされてタマさん軽く憤怒
既に搭乗は始まっており、とりあえずヒマそうにしている若めの青年に声を掛けてみた。チケットなくしちゃったんだけど。と。
すると青年は、チーフに言ってくれ、との反応。
チーフ=ゲートでみんなのチケットをバーコードスキャンしているオッサンだったのだが、彼にチケットなくした事を言うと、一言、
If you don’t have ticket, you cannot fly.
とか言われて終了。
おいこの野郎、と言うのと、え、これヤバいんじゃね?と言うのが入り混じる。
仕方ないので、先程の青年に
8Dのシートにこの名前が登録されてるはずだ!チェックしろ!
と言ってスターアライアンスゴールドのカードを見せてゲインを図ってみるが、ちょっと待ってくれ、チーフと話したい、の一点張りでクソの役にも立たない。てめー。
とりあえず全員が完了するまで待ってみる
既にややキレそうになっているが、ここでケンカしても意味ないもんな、チーフ君も今バーコードスキャンで忙しいもんな、と気を遣い、ちょっと待ってみる事に。
で、あらかたの乗客の処理が終わった後、満を持して先ほどのスターアライアンスゴールドカードを見せながら、
ボクの名前が8Dに登録されてるはずだぜ、頼むぜボス
と投げかけてみると、一瞬で態度が変わった。あら??
おもむろにブリッジの方にいる軍人に声を掛けるチーフ君。
ゴールドメンバーがチケットロストしたんだが再発行して良いか?と。
首をフリフリする軍人。そして再発行されるチケット。
知らなかったが、何も書いてないブランクのチケットも、印字する機械もボーディングゲートにちゃんと備え付けられていた。
意地悪じゃないか、君ぃ。
青年の頼りなさが際立つ
先程のチケット再発行の際、最初はチーフ君が青年に鋭くチケット再発行の指示を出していた。
そのプロセスを目の前で見ていたのだが、明らかに青年は挙動不審だ。
20秒くらい?かけて1枚だけチケットを探し、それをマシンにセットしようとしてマゴついている。
最終的に、お前何やってんだよ的な感じで、チーフ君自ら、別の所からチケットの束を取り出し、マシンにセッティングして印刷開始。
あ、こいつ新人なのかな?と思いながら見ていたのだが、不思議なのが、青年がチーフ君に何かややキレ顔で反論みたいな事をしていた点。
英語じゃなかったので何言ってるかわからなかったが、あり得るとしたら、
- やり方教わってないっすよ
- これ触るの初めてなんすよ
くらいだろうが、どっちにしろ、
ツベコベ言ってんじゃねー、黙って見てろバカ
である。
まさかのスタンプアゲイン
いやー、これで乗れるわ良かった良かった、と思ってたら、チーフ君が、
スタンプ貰って来い、走れ!
と言って来た。
マジかよ、クソめんどくせー、ってか時間ねー、と思いながら、やや駆け足で青年と一緒に再度保安検査場へ。
青年が保安検査をやっている軍人にゴールドメンバーの彼がチケットをなくしたからもう一回スタンプが欲しいと言って説明すると、
ここじゃない、ラストレーンに行け
との事。
ラストレーンってどこだよ、端っこって事かな、と思ってたら、この青年は3つくらい横のレーンの軍人に同じ質問。
同じ回答が返って来るだけだろ、と思ってたら案の定同じ。
それを更にもう1セット繰り返した後に青年が聞いたのが、その辺を歩いていた軍人。この軍人は
スーパーバイザーに頼め
との返事だったが、これ以上同じ事を繰り返すとヤバいと思ったので、
スーパーバイザーってどこにいる人?
と言うのを当方から聞いて、漸くわかった。確かに端っこの方のレーンのそばに机を出して座ってるヤツだったので、ラストレーンってのもあながち間違ってない。
ここでのポイントは、青年が経験不足過ぎてクソ使えなかったのと、インドお得意のたらい回し攻撃を久しぶりに食らってムカついたぜ、と言う点。
このプロセスで既に5分くらい浪費しており、17時の搭乗に対して16時45分くらいになっていた。
空港内鬼ダッシュ
さっきのチーフ君はきっとゲートに残っているはずだが、時間が来たらしれっとゲートクローズしそうなので、かなりガチで走った。青年は歩いていた。
ゲートにたどり着くと、既に客は誰もおらず、チーフ君が待ってくれていた。見直したぞチーフ君。
今回はブリッジ経由ではなく、バスでアプローチする形だったのだが、バスに駆け込むと誰もいない。当たり前だけど。
貸し切りだぜいえい とか思いながらパチリ。
当然、最後の搭乗者となり、無事にそのままデリーに到着したのだが、焦りと激走でタキ汗をかいていたので、オイニーがツイキーな状態だったと思われる。隣のインド人、すまない。
と言う事で、かなり焦ったけど無事にリカバリー出来た、と言うストーリーだったのだが、気になるのは同じ境遇に陥ったインディゴのクマール君。
結構チケットを気安くなくす輩はいると思うし、ゲートに再発行のマシンがあるのは紛失からの再発行の需要があるからなんじゃねーの、と思っているんだが、どうなんだろうか。
クマール君が無事に乗れている事を・・別に祈ってないけど、気にはなる所だ。
いつまでこんな非効率的な事やってんだインドよ、と思いつつ、自分の凡ミスを呪い、同時に意外と冷静なフリをして対処した事を褒めてやりたい。
皆様、お気をつけください・・・
〜今日の教訓〜
チケットなくしたって言ったらWhy?って聞かれた。
Whyもクソもねーだろ、なくしたモンはなくしたんだよバカ。