当方は忙しいと言う言葉があまり好きではない。
それに伴い、Facebookとかで頻発する『忙しいアピールするヤツ』もクソがつくレベルで好きではない。
好きではない、と言う奥歯に何かが挟まった様な物言いをしているが、
色んな人が見ているブログ上で、ダイレクトに『嫌い』と書くのは刺激が強すぎる
とマダム(嫁さん)に諭され、また一つ大人の階段を上った為、このおぼろげな表現を使っているのだ。
あ、嫌いって言っちゃった。
と言う事で、今日のお話はその『忙しい』に関するお話。
SNS上で良くありがちなのが、
先週に引き続き今週も毎日終電まで残業・・・辛いけどもっと頑張る!
とか
片づけても片づけても次から次に仕事が降って来て死にそう・・・でも成長の為に頑張る!
みたいなヤツ。
わかりやすい忙しいアピールの後に、意識高い系のオレ、みたいなのがくっついて来るパターンだ。
これらの投稿に対して、当方の鳩並みの脳ミソ君が抱く反射的な感想としては、丁寧に言えば、
その様な事をお書きになってるヒマがおありなら仕事なさい
だし、お下品な言葉遣いで表現すれば
うるせー黙ってやれボケ
なのだ。
とは言え、その投稿自体が彼らにとっての精神安定剤になっているであろう事を考えると、過敏反応するのもかわいそうなので、正しいリアクションとしては
微笑みながら放置する
に限ると思っている。
と言う前段があってから、唐突に今週の当方のスケジュールを鋭く発表する。
- 月曜;午後便でバンガロールへ
- 火曜;打合せ後、夜便でデリーへ
- 水曜;打合せ後、夕方便でチェンナイへ
- 木曜;日中は出社、深夜便でインドネシアへ
- 金曜;シンガポールトランジットを経て早朝着、空港から車で5hかけて移動、打合せ後宿泊
- 土曜;朝便でシンガポールへ移動、明治屋でシンパックの荷物を受け取り夜便でチェンナイへ
月曜から土曜まで毎日飛行機に乗っている。
フライトの時間だけを合計すると18時間10分。
もう忙しいアピールをする為だけに組んだ完璧なスケジュールとしか言い様がない。
ただ、当方は忙しいと言う言葉があまり好きではない為、この状態は忙しいのではない。やる事が多いのだ。
が、やる事が多い割にはブログをセコセコ更新しているのも事実であり、所詮は大した事ないと言える。
そんな自己矛盾ジャパンな当方、久々に会った友人とかから繰り出される、
どう?最近忙しい?
この問いかけが死ぬ程苦手である。
先輩に対して『俺』って言うヤツくらい苦手だ。
いきなりこの問いを投げかけられると、面食らった当方はだいたいの場合において、
いや、そうでもないよ
と返す事になるのだが、そもそも『そうでもないよ』と返した時点で、忙しいか忙しくないかの二択から回答を選んでおり、相手の使っている『忙しい』と言うワードを受け入れた形になる。
それでは今まで書いて来た事が全て虚構の内容となってしまい、タマノミヤはウソツキだとのレッテルが貼られてしまう為、避けなければならない。
従って、論点を忙しいかどうかからズラし、忙しいと言う言葉自体を選択肢から抹殺する必要がある。
その為の必要な返しはこうだ。
今貴方は忙しいかどうかと聞かれましたがそもそも私は忙しいと言う言葉をあまり好みませんのでやる事が多いと言う言葉を代用させて頂きますつまり貴方の質問は最近やる事が多いですかと同義になりますのでそれに対する私の答えとしてはそうでもないになりますご理解頂けましたでしょうか
どうだろうか。
一見、模範的な回答に見える返しだが、せっかく先方が当方への問いかけに使ってくれた『忙しい』と言うワードを開始約2秒で直球で完全否定してしまっており、彼の気分を害してしまう可能性がある。
と言うか、たった10文字程度の質問に対して、こんなクソめんどくさい事を言うヤツがいたら、その時点でそいつはきっと『元知り合い』或いは『知り合いだった人』のカテゴリーに放り込まれ、未来永劫そこから抜け出る事はないだろう。
よって、この返しをしてはいけない。やはり、忙しいと言う言葉を選択肢から抹殺しようなんて考えを持ってはいけないのだ。
一方で、この相手が軽々しく忙しいなんて言葉を乱用している事に対しては、やはり鉄槌を下してやらねば気が済まない。
忙しいと言う言葉を否定せずに、やんわりと鉄槌を下す為には、何が正しい答えなのだろうか。これは東大理Ⅲの入試に出題されてもおかしくないレベルの難問である。
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ズバリこれだ。
今貴方は忙しいと言いましたが忙しいの定義とは何でしょうかやらなければならない事が自分のキャパを超えている状態の事でしょうかそうであればそもそも仕事とは与えられるのではなく自分で作り出すモノでありやらなければならない事が自分のキャパ以下で収まっている時点でプロフェッショナルの姿勢とは思えません従ってその考えから言いますと当然忙しいが回答になりますが私はプロフェッショナルとしてこの状態を楽しんでおります
来た。何という完璧な答え。
忙しいと言うクリティカルワードを、完全否定する事なく効果的に織り交ぜつつ巧みに論点から外し、プロフェッショナルの姿勢についての考察も挟む事で、意識高い系のハードワーカーである事が垣間見えるどころか丸見えだ。
この圧倒的な差別化により、敵は軽々しく忙しいかどうか等と尋ねてしまった事を悔やみ、数秒前の己の行為を呪い、広辞苑から忙しいと言う言葉を削除する様、岩波書店に対して脅迫電話をかけるだろう。
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忙。
心を亡くすと書きます。
心を亡くしてはいけません。
そんな事を帰りのフライトでずっと考えておりました。
ヒマじゃない。
〜今日の教訓〜
ブログ書いてる時間をウェイトトレーニングに充ててたら今頃しっくすぱっきん
時間の使い方って何歳になっても難しいよね!!