日本に比べると、インドの仕事のクオリティは残念ながら低い。
この表現はかなり感情を抑えて書いているが、まぁとにかく低い。
えっなんでこのクオリティで胸張ってんの?って言う事がほぼ毎日起きる。
それはオフィスワークでもそうだし、家の工事でもそう。
と言う事で、今日の話は、後者起因で発生したシットな事態について。超長いからテイクケアなのである。
住み始めて半年で起きる水漏れ
以前のエントリで、わずか1年弱のインドライフにも関わらず、既に1回引っ越しをした事は書いた。
前の家も含め、生活に困るレベルのトラブルはそこまでなかったのだが、ここに来て当方初体験『水漏れ』の発生により、当方と言うよりマダム(嫁)がダメージを受ける出来事が起きたのである。
水の出所はキッチン。
こんな感じ↓で、キッチンシンクの下からジワジワと水が漏れて来て、朝起きたらキッチンの半分が水浸し と言う笑うに笑えない状態になっていたのである。
なんかわかりにくいな。。
メンテナンス野郎の応急処置は超適当
インドのアパートには、一応メンテナンス担当のインド人が常駐している事が多く、ソッコーで呼び出し。
パイプとパイプの継ぎ目からっすね みたいなノリで、そこに変な接着剤みたいなのをヌリヌリして帰って行ったのが1回目。
1回目 と言う表現が出て来たので、これが何回目までシリーズ化するか、ワクワクしながら読んで頂きたい所存。
実際、その作業により一週間くらいは水漏れが起きなかったので安心していた。
意外とあっさり直ったね〜 なんて話してたのも束の間、また水漏れが起きた。
2回目の水漏れはすぐ起きる
おいおい頼むぜ、とこの時点では温厚な当方はまだキレず、再度メンテナンスを呼び出し。
①前回の作業が雑だった ②違う所が原因 の二択になるが、どうも②だったみたいで、なぜかキッチンとは別の部屋のシャワールームをチェックし出すメンテナンス野郎(以下G)。
G;サー、このシャワールーム使ってますか?
当;いや使ってない。むしろ一回も使った事ない。なんで?
G;ここが原因です。ここは使わないでください。
当;いやだから使ってないってば。未来永劫使わないし。何の関係があるの?
G;ここのバルブ閉めますから、そしたらもう起きません。
当;絶対だな?お前コミット出来るんだろうな?
G;いえっさー!
との事で、使ってないシャワールームのバルブをガチガチに閉め、帰って行った。(2回目)
実際、ここのシャワールームから水漏れしてるのは事実みたいで、アパートの外からこの部屋を見ると、そこから外壁にばりばり水漏れしているのが見えた。
でもそれがなんでキッチンに???と思いながら、Gが もう起きませんサー!と力強く言い切るモンだから、その日は寝た。
12時間以内に発生する3回目の水漏れ
そして翌朝。
おい。キッチンびしょびしょやんけ。
温厚な珠宮さんもカチンと来て、光の速さでGに電話。
お前バルブ閉めたからもう漏れないって言ったよなしかもコミット出来るのかって聞いたらイエスって言ったよなそれなのに漏れてんぞどうしてくれるんだお前の次のアクションは何なんだってかどこにいるんだ今すぐに俺の部屋に来い何分後に来るんだ!
的に、700%間違ってるであろう英語で一方的にまくし立てた。
当方のキレポイントは、言った事をやらない とか ウソをつく とかその辺なので、極めて常識的且つ紳士的な性格である事を書き足しておく。
で、Gの回答。
そーりーさーあいむのっといんあぱーとめんと
まぁ休日だしね。当方の英語が下手だったんだろう。仕方ない。
とベクトルを自分に向け、次のターゲットをオーナーに向ける事に。
ちなみに、我が家のオーナー、インド人なんだけど明らかに西洋カブレしていて、感覚もかなりインド人とはかけ離れている感がある。
メールの返信はクソ速いし、ムダにシーメンスでキッチン家電揃えてたし、何ならBOSEのスピーカーシステムまで備え付けてたし。ロンドンとシンガポールにも家がある?とやらで、土台がクソ金持ちなのだ。
と言う事でさすが金持ちオーナー、すぐにGと一緒に業者を送る!彼にすぐ直す様に言っておく!との素早い返事。
翌日Gと共に謎の業者がチェックに来た所までは期待値通りだったんだけど、チェックした結果、
『壁の中から漏れているっぽいが、もしそうだとしてもここに繋がるバルブ(今度のは外部にあるヤツ)を閉めるからもう大丈夫だと思う』
と、それ前回と大して変わってなくね?みたいなフィードバックで帰って行きやがったらしい。これが3回目。
不思議なのが、またその後二日間は何も起きない点。
なんなんだろうね とか言ってたら、まぁ二日後にまた水漏れするワケで。
4回目ともなるとさすがにキレそうになる
オーナー頼むよ、もう絶対工事か何か必要だよ、と言ってクレームをつけた所、土曜の朝行くよ!と言って来てくれた。しかも時間通り。やるぅ〜
で、オーナー直々のチェックの結果。
確かに壁の中から水漏れをしている可能性はある
でも多分キッチンシンクの立て付けが悪く、隙間が空いている事が原因
その隙間から、皿洗いとかした時の水が漏れてるんだろう
だから今日はシンクを使わないで様子を見てくれ
その上で更に水漏れするんだったら工事を考えよう
インドでは良くある事だぜタマさん
との事。はぁ?
おい待て。そんなワケねーだろ!だったらなんで夜間に水漏れするんだよ!おかしいだろ!そもそも開き直ってんじゃねー!
と小学生でもわかりそうなロジックで食い下がるも、
今日は日曜で工事は出来ないしまずはトライして見てくれ。それでもダメならすぐに人を送るよ!
とつれない返事。これが4回目のアクション。
こんな隙間からこんな大量な水が漏れてる訳ねーだろ あいつアホだぜ とさっきまで褒めてたオーナーをボコボコにこき下ろし(陰口)、忠告は無視して普通に水を使いまくって就寝。
すると、またしてもその後二晩は何も起きなかった。マジ不思議。
案の定5セット目に突入
が、火曜の日中に再度水漏れが発生、もうメールなんて悠長な事言ってられん!って事でオーナーに電話。
すると、ハーイタマさん、アイムインシンガポールだぜ と何かムカつく感じ。さすが金持ち。
勘弁してくれよまた水漏れしてるよ、マイワイフはベイビーをキャリーしながらモッピングだぜ、かわいそすぎんだろ!
と同情作戦に出た結果、明日人を送る!と期待通りの返事。
15時に来る、と言うので、平日ながら当方も帰宅して待ち構えていた。
するとホントに15時に来たので、この時点で当方のゴキゲンゲージはかなり満たされた。(ハードル下がり過ぎ)
作業員には全員スリッパを履かせる(基本動作)
何やらキッチンで作業を始める4人組。
ホテルとかでくれるスリッパをこいつらにも履かせている。足の裏汚いからね。
ぼけーっと突っ立ってないで仕事しろ右のハゲ!
どうも、やっぱり壁の中がプロブレムだぜ と言っているので、直してくれ と言った所、いきなり壁をぶっ壊し始めた。またしても戦況を見つめるだけのハゲ。
どうも、この穴を開けた右側もチェックしなければいけないらしく、棚を外してチェックし出すハゲ。
この棚がまー汚い。↓
一回除菌シートで拭いた後に写真撮ったので、拭く前はゲロゲロに汚かった。ここに食器突っ込んでたかと思うと吐ける。
壁をぶっ壊した状態で帰る事には何の罪悪感も感じない
で、しばらくして、この状態↓で、何か今日はいっちょ上がりだぜ みたいな雰囲気を醸し出して来た。おいちょっと待て。
どうも、やっぱり中がダメらしく、明日パーツを持って来るから再工事だ、今日はキッチン使わないでね との事。
だからさー なんでそうなる事を見越してパーツ持って来れないの?
と言いたかったが、英語があんまり通じない連中だったのでぐっとガマン。
キッチン使わないでね とか言われなくても使えない事くらいわかるわ!と悪態をつきながら、その日は家族一同カップラーメンのみで過ごした。これが5回目。
翌日、当方は男らしく会社を休み、作業の一部始終をプレッシャーをかけながら監視する事にした。
キッチンが完膚なきまでにボコボコにされる
もう、壁がボコボコにされてるのである。
しまいには、シンクも取り外されてしまった。
寂しそうに転がされる、さっきまでシンクだった物体。
こんな感じで、とりあえず中のパイプ類の交換は終了し、とりあえずもう水漏れは起きません!って状態にしてくれた。これが6回目。もう疲れたよ。
ちなみに、これまでネタにして来たハゲだが、実はこいつが一番良く働くヤツだった模様で、当方が尋常じゃないキレイ好きな輩だと言う事が伝わったのか、最終的には一生懸命掃除をしていた。
全ての作業を1日に終わらせる事が出来ない人たち
そんなこんなで水漏れはもう起きない状態にはなったものの、壁はボコボコのまま。
これ埋めろよ、と言うと、
穴埋め&ペンキ塗りするヤツが明日来るよ〜
との事。あのさ、同じ日に全部やってくれない?
インドって、ホントに分業社会なので、同じ事を同時進行で処理する事は不可能に近いし、この人たち自体がその必要性を一切感じていないのだ。
翌日、ペンキ塗りの連中が来て、穴をキレイに埋めてってくれたのは良いんだけど、臭いがキツすぎて、その日はキッチンは全く使えず、またカップラーメンアゲインとなってしまった。実に7回目のアクション。
一応キレイになってる。
まだまだ終わらない作業
あーやっと終わった と思ってたら、今度は水栓?って言うの?水が出て来る蛇口の横に付いてる、元浄水器の蛇口だった物体(↓参照)を明日取り除きます!との事。だから同じ日にやれよ、ってのに。
当然、石を切る事になるので、マダム曰く、キッチン中が埃まみれになったらしく、当然この日もキッチンは使えず、カップラーメンも在庫が底を尽き出したので、已む無く外食。
取り除いた絵面がこちら。
これが8回目。やっと終わった。。。
インドのクオリティを受け入れるしかないって事
ってな塩梅で、実に3週間以上かけてやっと水漏れから解放されたよ、ってお話を長々と書いて来た。
冒頭の話に戻るが、そもそも築5年程度のアパートで水漏れって何だよ、って話だし、キッチンのシンクがしっかり取り付けられてない点とかも、クオリティ低すぎてビビる。
オーナーもオーナーで、工事後の引き渡しの時に全部チェックしないんかね。
当方も日本でマンション買った時、もう舐め回す様に隅から隅まで欠陥がないか見まくったけど、君らそーゆー事やらないの?って感じ。
前述の『インドはこんなモンだぜ』的なオーナーの発言からも、インド人自体がこのクオリティを是としている、少なくとも受け入れている感があり、これからも何か変な事が起きないか、ホントに不安なのである。
〜今日の教訓〜
日本;川で溺れるとかの意味
インド;家での水漏れとかの意味
もう事故起きないで。。。(切実)
ちなみに、メンテナンス野郎の事をGと書き続けてたけど、別にゲイとかそーゆーんじゃなくて、単純に名前がGopiだから。他意はない。