理不尽に対する反応を考える件

理不尽 と言う言葉をご存知だろうか。

当ブログでも過去に何度か触れているこのパワーワード。

『理不尽』と入れて記事検索してみたら、過去14回にも渡ってこのパワーワードを使っていた。やや気安く使い過ぎている感がある。

意味はだいたい皆様ご存知の通りだと思うが、大辞林によると

(名・形動)物事の筋道が通らないこと。道理にあわないこと。また、そのさま。無理無体。

とある。

理不尽な事態に直面した時、どう行動するか、は結構重要だと思っている。

当方、某強豪大学体育会ラグビー部と言うこの世の理不尽のケーススタディの巣窟の様な所で4年間を過ごした経験を持つ。

更にその後、インドと言う物事が全く思い通りに進まない魅惑の国で3年間を過ごしたのだが、そのお陰で(?)理不尽に対する耐性はそこそこあるんじゃないかと思う。

理不尽な事態に対してどう反応するのか、とりあえず今まで出した事のないネタを使ってケーススタディで見て行きたいと思う。

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ケーススタディ:挨拶は人間の基本

体育会なので、と言うのも変だし、そもそも社会に出ても挨拶は基本なんだけど、体育会は挨拶には厳しい。

但し、直立不動でおはようございます!と絶叫 とかではなく、ちわっ!だけなので、実社会では使い物にならない挨拶なのだが、合宿所内だけでなく、駅から合宿所に向かう道中だったり、そもそもキャンパス内でも先輩に会うと、そのちわっ!を炸裂させなければならない。

キャンパスだったり街中だったりでは、敵の気配を感じたら先にこちらの気配を消す=逃げると言う手も取れるのだが、ラグビー部員しかいない合宿所ではそれは出来ない。先輩の姿が見えたら、先制パンチ的にちわっ!と絶叫しておく必要がある事はご理解頂けると思う。

そんな合宿所で、ある日、屋上(2階建だったので3階相当)で日焼けしている先輩がいたのだが、彼に気付かずスルーしてしまった結果、とりあえず軽くキレられる事案が発生した。見えないっつーの。

それ以降、誰も屋上にいないよな、と言うのは敷地に入った段階で確認する様になったのだが、また別の日(屋上には誰もいない様に見えた)に、歩いていたら上からぬいぐるみが降って来た。ポトリ。

2階から落ちて来たのか屋上から落ちて来たのか良くわからなかったし、20年近く前の話なのでどんな軌道で落ちて来たかも正直怪しいのだが、周囲には人影はなかったので、深く考えずスルーして建屋に入った。

すると、

お前、俺のぬいぐるみが落ちて来たんだから俺だと思って挨拶しろよ!なんで挨拶しねーんだよ!

と謎の激ギレ。

マジかよ、と思いつつもとりあえず謝るしかないので謝るのだが、謎でしかない。

更にまた別の日、今度は上からバナナの皮が降って来たので、とりあえず挨拶して、どうせその先輩だろうと思ってバナナの皮が降って来たので挨拶しておきましたと言いながら渡したら、

そんなのゴミに決まってんだろ、お前必要な時に挨拶しないで必要じゃない時に挨拶してるからダメなんだよ、とりあえずそれ捨てとけよ

とこれまた謎な返し。はぁ、と生返事をしながら捨てておいたが、冗談じゃない。

それ以外にも、

キャンパスで挨拶しなかったから廊下掃除ね

とか、挨拶絡みの事案が結構あり、挨拶には結構苦しめられた。

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結局何を得たかと言うと

書きながら、なんてアホくさいケーススタディなんだろう、と自分で思ってしまうし、そもそも今思い返せば笑い話ではあるんだけど、若かった当時は、それなりにビクビクしながらその状況に耐えていたのもまた事実。

つまり、挨拶が大事である事は理解しつつも、起きている事並びに怒られている事に関しては理不尽だなぁ、と思っていたと言う事。

理不尽な事象に対しては、以前も書いた通りで、それに対してどんな行動を取るかが大切だし、それがその人の価値を決めるんだろう、と真面目に思っている。

理不尽だ!と思っている、と言うのは、何故自分がこんな目に遭わなければならないのか理解出来ない状態とも言えるので、脳がNoと言っている状態とも言える。

脳がNoと言っている時に取る行動は、

そんな事出来ないと言って回避する

こんなモンかと思いながら流れに身を任せる

理由がわからない事を理解した上で対応する

等があると思っているが、ベスト解は一番下のものだろう。(他にも手はあるとは思う)

1つ目のものには、反抗する、とかも含まれるかもしれないが、多くの場合理不尽な相手には効かないし、2つ目のは思考停止と言える。

3つ目のものは、アホくせーな、なんなんだよ、みたいな事は思いつつも、それを乗り越えた先に何か得られるものがある、とポジティブに考える、とも言える。

脳がNoと言っても、私はYesと答える byシュワルツェネッガー、である。(ホントは筋肉の話)

アホくさ過ぎる挨拶事案を乗り越えた先には、ちゃんと挨拶が出来る人間になれるんだ!

とか言っても、それはロジックとしては弱過ぎる上にレベルが低過ぎるけど、ふざけんなこんな事やってられっか!とか言って退部する事も、いや先輩あいつも全然挨拶出来てないですよ!とか言って別の人間を攻撃する事もお門違いな対応である事はご理解頂けると思う。

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これを無理矢理くそったれコロナに適用してみる

翻ってみて、今回のコロナ。もう、理不尽でしかない。

先ほど、挨拶ネタの話で、

挨拶が大事である事は理解しつつも、起きている事並びに怒られている事に関しては理不尽だなぁ、と思っていた

と書いたが、これをコロナに当てはめると、

Stay homeが必要だとは理解してるけど、これを強いられているのは誰もが理不尽だと思っている

って事なんだろう。

同時に、自粛を強いられ、多くの人は、アホくせーな、なんなんだよとも思っていると思う。誰が悪いワケでもないのに。

ただ、こう言う時であってもStay positive が大事じゃないのか。

ふざけんなこんな事やってられっか!とか言って退部する=自粛なんかやってられっか!と言って出歩きまくる

いや先輩あいつも全然挨拶出来てないですよ!とか言って別の人間を攻撃する=なんでこんな時に営業してんだとか言って飲食店に落書きしに行く

ってな感じで、ダメな行動パターンが本質的には一緒であると思うのは当方だけだろうか。

そう言う、ダメな行動を取るのではなくて、人によって感覚は違うとは思うが、『コロナ後に良くなっているであろう何か』を思い浮かべつつ、今をポジティブに過ごすしかないんじゃないか。

ポジティブになんかなれねーよ と思う向きもあるかもしれないし、目先の収入がない様な状況に陥ってない分際でそんな事ぬかすな みたいな事も言われそうだが、それに対してはそうですねとしか言い様がないので、力強くすまんと答える。

あと、そんなくだらねー事やってるから勝てなかったんだろ、と言うご指摘についてもすまんと答える。(4年時は大学選手権ベスト8止まり)

〜今日の教訓〜

経済回さないと未来が死ぬぞ。

緩やかにでも緩和して行かないと。

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