ALL BLACKSのハンドリング能力が高すぎる件

8月は忙しい。

仕事ではない。ラグビーで。

スーパーラグビーの影響で、国内のトップリーグもまさかのお盆開幕。ラグビーやる環境じゃないだろ・・・とは思うが。

それもあるが、今真冬の南半球では、NZ・AUS・南アにアルゼンチンを加えた4カ国の対抗戦、『The Rugby Championship』が開催されている。

だから忙しいのだ。

それに伴い、我が家ではスカパーが土日になると無双モードに突入する。

ラグビーの試合放映は、だいたい2〜2.5時間なので、それを4試合とか撮っちゃうと、一瞬でハードディスクが圧迫され、当方の睡眠時間も削られる事となり、結果的に仕事のパフォーマンスに影響が出てしまう事も已む無しと言える。

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と相変わらず前置きが長いが、本日、NZ – AUS第2戦が行われた。

前説は、前半時点で54-6と言う公開処刑を食らったAUS。

ハンドリングエラーを多発した挙げ句、DFシステムも崩壊し、この状態なら11月にジャパンが戦ってもそこそこやれるんちゃうか、と思うレベルであった。

スーパーラグビーでもAUS勢の凋落っぷりは凄まじく、昔の理詰めラグビーのAUSを思い返すと寂寥感満載なのだ。

今日もまたワンサイドのゲームかな、と思っていたが、開始早々のノーホイッスルトライを皮切りに3連続トライ。17-0までリードを広げた。

ラグビーでは、15点差以上の点差が付くと、勝率が1割台にまで落ちると言うデータもあるくらい、危険水域な点差である。

ところが、その後のシーソーゲームをひっくり返したのはNZ。

まずここで凄さがある。

もう一つの凄さは、タイトルの通り、ハンドリング能力の高さ。


最後のトライ、4分50秒くらいから始まるが、間違いなく今年のベストトライにノミネートされるだろう。

スクショでもそのシーンを振り返ってみる。

まず、途中出場のSHペレナラからのパスアウト後の3パスの間に起きている事件を。

この時点では人数は余っていない。AUSのNo8マクマーンはしっかりと、22番のSOのソポアンガを見れている。

が、次に、ソポアンガから途中出場の19番のLOのスコットバレットへの2パス目の瞬間、結果的にはAUSのCTBビールが致命的なミスを犯す。

スコットに対しては、AUSはHOのアフロ君がしっかりとついているので、基本は彼に任せるべき。

但し、試合終了直前の時間帯且つ、自陣深めエリアなので、外側から詰めてゲインを切らせない判断をビールはした様だ。

但し、外側にNo8のリードがいるので、ビールはリードを見なければならない。

結果、スコットからワンパス放られて、ラインブレイクを許してしまう。

そもそも、あれだけ浅い立ち位置で、SHから3パスを通している事、ついでに言えば、一番難易度の高い最後の3パス目は、FWの選手が放っている事が破格。

次に、最後のパスにつなげるパス=ペレナラに対して、パスのオプションが瞬間的に2つ用意されている事。

ペレナラは、クロス気味に入って来る19番のスコットと、10番のボーデンのバレット兄弟両方に放れる環境となっている。

内側からのコース取りをしていたペレナラには、ボーデンは恐らくずっと視界に入っていただろうし、順当に考えて走り切れる可能性の高いボーデンに放るベストオプションを選択。見事にトライする事になるのだが、見て欲しい瞬間が2つある。

1つ目は、スコットの切り替えの速さ。

ここで、ビールにコミットされて一旦ゼロスピードにされているが、次の瞬間にサポートに走り出している。

で、次の瞬間にはもうパスコースに入ってる。これはすごい。

次にリードが裏に出た瞬間のボーデンの瞬時の加速。この時点では、左端に半分写ってる程度。

この後の写真4連発で、彼の判断の瞬間が見える。

これこそトライの嗅覚。凄過ぎ。

と言う事で、NZのハンドリングスキルの高さと判断力の正確さをお伝えして来たが、そもそも1つ前のトライだって22フェーズも重ねた挙げ句のトライであって、その間一回もミスをせずにハンドリングを重ねているワケで。

ラグビーにおいては、セットプレーからの3フェーズ以内で6割くらいのトライが決まっている事を考えると、驚異的なのである。

来週以降、南アとアルゼンチンとの対戦が組まれるが、自滅系を除けばNZの圧倒的優位は変わらないと思われる。

南アとアルゼンチンの激烈フィジカル系アタックに期待したい。

〜今日の教訓〜

試合が終わればノーサイド。

アイキャッチ画像の事ね。このシーンがラグビーの一番の魅力やね。

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