インドってホントにネタの宝庫で、定期的に何かしら事件が起こるのだが、久しぶりに混乱に陥りそうな事態が起きている。それも政府主導で。
政府主導のドタバタと言う意味では、昨年は有名な高額紙幣廃止問題、今年は今年でGSTの導入(個人レベルには落ちて来ないけど、会社レベルでクソ面倒)、と言う感じで、マジで色々と起きる。
今回のネタは、Aadhaar(アーダールって言う人もいるし、アドハーって言う人もいる)カードなるシロモノについて。
インド人はみんなAadhaarを持っている
Aadhaarカードとは、一言で言えば日本におけるマイナンバーみたいなモンで、国民全員が所有を義務付けられる、番号つきのカードの事。
ヒンディー語だけど、意味は?ってドライバーに聞いたら、identificationです、と言ってたから、直訳すればIDカードって事になる。
そのまんまじゃん。
メダパニの原因は?
まずは領事館様からのメールをまるまるご紹介するが、火曜日に、こんな感じで注意喚起?みたいなのが来た。結構ヘビーな匂いを醸し出しているのだ。
平成29年11月28日
在チェンナイ日本国総領事館
生体認証付き個人識別番号制度(アーダール:Aadhaar)に係る情報について
現在インド政府は、インド国内居住者(含:外国人)に対し、銀行口座を所持するにあたり、生体認証付き個人識別番号(アーダール:Aadhaar)を取得することを義務付ける方向で検討を進めています。
これに対応するため、アーダール番号の取得のための申請手続きをお早めに行うことをお勧めします。
アーダール(Aadhaar)とは、インド固有識別番号庁(UIDAI)が2010 年に導入した国民ID 制度であり、インド全国民を対象に12 桁の固有番号を付与し、国民一人一人の名前、住所、性別、生年月日、顔写真、目の虹彩、手の指紋(10指)を関連付けた上で、生体情報付き国民ID カードとして配布するものです。
結構大がかりだし影響でかいやんけ
また政府がくだらん事やってるんかな、くらいに思っていたら、意外と物騒な事が書いてある。
一つは、相当量の個人情報を握られる事。
もう一つは、これをやらないと銀行口座が凍結される恐れがある事。
どっちもイヤだ―。
どっちもイヤだけど、銀行口座凍結される方がもっとイヤだー。
仕方ないので取得手続きをするか、って事で、
なんかこんなお達しが出たけど、何すれば良くわかんないから、うまい事アレンジしてくれ
と言って会社の人事担当に丸投げ。
したのが水曜日の話。
人事の反応が今まで見た事ないくらいクソ速い
他の人の情報によると、外国人にもホントに適用するのかどうかは議会でまだ議論中らしいよ!とか言うのもあったり、それがホントかどうかは知らんけど、まぁしばらく放置されるんだろうな、と思っていた。
そもそも、1人の採用に2ヶ月を要してしまう様な人事担当君なので、全然期待してなかった。
そしたら。
水曜日にメール打ったのに、木曜日に返事が来た。
サー、明日(金曜)の朝チェンナイにいますか?いるなら政府の人呼んで手続きしますので、書類を持って会社に来てください!
との事。
え、お前そんなに仕事出来るヤツだったっけ?と二つの意味で驚いた。
まず、レスの速さが圧倒的に期待値より上だった点。(ハードル下がり過ぎ)
次に、『政府のオフィスに行ったのにたらい回しにされて~』とか言う人も周りにいるのに、その政府の人間を会社に呼びつけるなんて。と言う点。
こいつすげーな と思いながら、指定された8時45分には、オフィスにちょこんと座って呼び出しがかかるのを待っていた。
遅刻するのは当たり前過ぎてもはや何も思わない
8時45分って言われたけど、あっと言う間に1時間経過して10時くらいになっている。
が、こんなのいつもの事なのでもはや何も感じない。来たら呼びに来るだろ、くらいの感覚で仕事していた。
この感覚を日本にそのまま持って帰ると痛い目に遭いそうなので、ちょっと直した方が良いんだけど、直らなさそうだ。。
写真を撮るのも超人力
10時過ぎに呼び出しがかかり、応接室に行くと、こんな感じで謎のシートをカーテンに取り付けている。
あ、写真撮る為だろうな、と言うのは理解出来たが、なんかクオリティが。。まぁもうそこは気にしない。
椅子に座って、名前を聞かれた後に、いきなり写真を撮られるのだが、写真を撮る段階になると、更に別のシートが登場。
さっきのシートの役目なんなの?ムダを作り上げる天才なの?
指紋も光彩も取られちゃう
写真の後は、まず指紋を取られる。
んだが、指紋読み取り画面?の所が、複数の人間がべったべたに触る事によって指紋まみれになっていて、なかなか読み取らない。
挙句の果てに、上からかなり強めにプレスされて、やっと読み取られた。
ちなみに、全部の指、右手左手全ての指の指紋を取られる。ちくしょー
更に光彩まで。
え、ホントにそこまでやる必要あるん?
と思ったら、操作中に携帯をいじり出す兄ちゃん。
お前、俺が日馬富士だったら殴ってんぞコラ。
でもそんな事より、俺の個人情報返せ!!
年末までには番号ゲット出来るらしい
てな感じで、あっさり終わった申請。
終了後、人事担当君が
サー、あと2週間くらいで番号がメールで来ます!年明けにはカードが来ます!サーのバンクアカウント対応はパーフェクトです!
と勢いよく報告して来たので、俺2週間後に日本帰るんだよな~と思いつつ
ふむ
と返して終了。
ホントに2週間でメールが来るのか、見ものなのだ。
ちなみに、一部では、銀行口座だけでなく、携帯のCIMにもAadhaarを紐づけなくてはならない、と言う説がある。
が、まぁ会社契約だし知らんがな、って感じでそこまで情報は取れていない。
もしホントにCIMへの紐づけが必要って事なら、またアップしてみようかと思う。
~今日の教訓~
良いトコを褒めて伸ばしてあげよう。
今回ばかりは、リアルにナイスプレーだと思った。