スクールバスが遅いのでドライバーの給料と学校の財布を調べてみた件

 

 

前回のエントリで、我が家から学校まで車で3分なのに、スクールバスだと81分かかっている現実について、丁重に激怒した。

ついでに他州の基準まで調べてみたら、81分はどう考えても異常値、という事まで判明した為、二作目の今回は、

  • 犯人はバスドライバー不足なのか
  • バスドライバーの給料はいくらなのか
  • そもそも1%増税の価値はあったのか

について、さらに無駄に掘っていきたい。ヒマじゃない。

 

スポンサーリンク

 

まず前回のおさらい

我が貧乏学区は、25-26年度に約$6Mの予算削減を実施。

その中で一部の例外(障害のある子とか)を除き、基本的にほぼ全てのバスを廃止するという全米震撼の荒技までやってのけたのだが、嫌がらせとしか思えないこの仕打ちに音を上げた住民が1%のSchool Tax増税を可決。

その結果、今年から、自宅と学校の距離が

  • キンダー〜5年生:1mile超
  • 6〜12年生:2mile超

という範囲でバスが復活する事になった。いぇい!

 

だったんだけど。

 

一度シュリンクしたものを再拡張するのは簡単ではない。

単純に考えても、

  • バスの絶対数を増やす(寝かしてただけで捨ててないと思うけど)
  • ドライバーを増やす(間違いなくほぼ全員クビにしてるからここが一番キツいはず)
  • ルートを組み直す(2年前とは住民構成も変わってる)

という作業が必要になる。

 

この中でボトルネックになっているのは間違いなくバスドライバー確保だと思う。現時点でもNow Hiring!!というしょうもないステータスになっているのでそこは間違いないんだろう。

 

じゃあバスドライバーの給料は?

で。

 

人が足りないなら、

給料上げて募集すれば良くね?

という非常に雑な感想を持つ43歳中肉中背のわたし。

 

当学区の公式求人を見ると、

Start from $19.24/hr

となっている。

 

アルバイトと言えばマクドナルド。25年程前、まだ若かったタマノミヤ青年は鼻息荒くマクドナルドでバイトを始めたものの、ゴミ出しがめんどくさくて青森出身のイモ青年くんに全部やらせたりしていたのだが、結果的に男らしくクビになった。

当時は確か時給600円とかだったと思うのだが、そんなアルバイトのベンチマークとも言えるマクドナルド、当地においては$14/hrスタートで、アベレージが$16~18/hrのレンジ。そこから考えると、バスドライバーのこの時給も

まぁ悪くないのかな

と思う。

 

但し、スクールバスのドライバーという仕事の厄介なところは、勤務時間が分断される事。

 

朝は恐らく6時頃出勤。子供を学校へ運んだ後は数時間空き(そのまま残って雑務をやるオプションもある模様)、午後にまた職場へ戻って子供を家へ運んで終了。

 

つまり、

朝働いて昼無給で午後また働く。

という、実に微妙な勤務体系。

 

仮に1日5時間、年間180日、時給$19.24で単純計算すると、

約$17,300/年

となる。

 

もちろんこれに+αで、残業・遠足・別業務・経験年数、更に福利厚生が加わるだろうからもう少しは高いだろう。

 

ただ、朝クソ早くて、昼前には一旦リリースされて午後また戻って仕事で時給19ドル台。

一家の大黒柱がこの仕事を選ぶ確率は相当低いのではないか。実際、ドライバーをやってる人は、リタイア済と思われるジィバァが多い。

 

スポンサーリンク

 

1%増税の価値はあったのか

何度か書いている通り、我が学区は1%のSchool Taxを住民から搾取する事になった。

 

この増税の結果、学校側の試算では、

約$13.1M/年

の収入を見込んでいるらしい。すごくね?

 

カラクリがイマイチ分からないのだが、税収は最初から1%だけど徴収開始時期と納税・申告のタイミングの関係で、フル回収には約18か月かかるらしく、今年は$4M、来年は$9M、で再来年ようやくフルで$13M入るという計算らしい。謎。

 

何れにしろ、年間$13Mの収入を何に使おうとしているのか、は当然気になる。

ということで、当学区の財務資料を調べてみた所、ちゃんと公開されている上に結構細かかった。興味があるので、仕事よりも時間をかけてしまったのはまた別の話。

 

それによると、FY24の総支出は約$66M。内訳はこうだ。

FY2024 General Fund 実績
Salaries $39.14M
Fringe Benefits $16.60M
Contracted Services $6.28M
Materials & Supplies $2.23M
Capital Outlay $0.45M
Other $0.94M
Total Expenditures $65.64M

 

給与と福利厚生を足した金額は約$56Mで、全体の85%を占めており、やはり我々の様な製造業とはコスト構造が全然違う。

 

機能別の支出というのもあって、それはこんな感じ。

 

FY2024 General Fund 実績
Instruction $28.11M
Special Instruction $9.53M
Vocational Instruction $3.23M
Support Services – Pupil $4.11M
Administration $4.79M
Operation & Maintenance $5.88M
Transportation $2.71M
Others $7.28M
Total $65.64M

 

 

上から3つ、Instruction系が並んでいるが、これは授業に関するもの。2つめは障害者支援。3つめは高校に設置されてる職業訓練系のものとなる。

4つめのSupport serviceは、カウンセリングとか出席管理とか。

Administrationはその名の通り。校長のコストとか、SGA的な扱いだろう。

Operation&Maintainanceもその通りで、光熱費とか修繕とか、OH的なもの。

 

で、最後にTransportationがちゃんとあって、2年前は$2.71Mを支出していた様だ。

ここを実質ほぼゼロにした結果、$13.1Mの収入を勝ち取ったんだから、

従来の約5倍のサービスが見込める!スクールバスに冷房が付く!

と思ってしまうが、昨年度は全体で約$6M削減しないといけないくらい財政難だったわけで、そこへの補填を少しずつやっているフェーズなんだろう。今年見込めるのは+$4Mだし。

 

ただ、少なくとも学校の財務を見る限り、Transportationは学校全体の支出の中では巨大項目ではなく、全体対比で3%程度である。

先ほど書いた通り、学校のコスト構造上、授業にかかるお金と人件費がほぼ全てであり、そちらの改善が急務。実際、2年前まであった第二外国語の授業(フランス語とか)が昨年廃止されたりしてそのままになってるので、バスが後回しになってる可能性は否定出来ない。

 

何にしろ、今回分かったのは、学校の財務状況がわりとオープンになっている事と、全体の支出に対して20%の収入増になるであろう事なので、引き続き

  • 81分が改善されるか
  • Transportaionへの支出が増えるか

を見ていきたいと思う。

 

なお、Transportaion Deparmentに力強く苦情のメールを送った所、先週は10分ほど改善して70分程度になった。わーい

 

~今日の教訓~

苦情に対する返信はない。

 

真面目にやれ。

 

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする