タミルナドゥ州の元知事が死んでお休みになった件

昨日、タミルナドゥ州ではかなりの大物とされる政治家のお爺さんが死んだ。合掌。

2016年の12月に、当時現職だったジャヤラリータと言うオバサンが死んで、その時は

ホントに死んだら大混乱に陥る!

って事で事前にかなりの警戒態勢が敷かれた。

今回、現職と前職の違いはあれど、同じレベルの大物が死んだので、チェンナイが大騒ぎになってるよん、と言うお話を書いてみる。

正直、あんまり書く気はなかったが、どうもジャヤラリータの事を書いたこちらのエントリが検索トップに躍り出てたので、日本からも調べてる人がいるんだなぁ、と思って書いている。

お爺さんの素性

1924年生まれらしい。94歳で没。

今は野党になっている『DMK』と言う政党で長年党首を務め、1967年〜1977年のDMK与党時代は、州首相を8年間務めた。

その後、DMKが野党と与党を行ったり来たりする事になるのだが、与党になる度に州首相を務めた模様。

トータルで4回も州首相に就いており、かなりの権力者だ。

元々は、映画界で脚本家か何かをやっていたらしい。

なお、彼は過去には逮捕歴があるのだが、普通に政治家として復活して今に至るので、面白い国だな・・と思う。

DMKってなに?

DMKはDravida Munnetra Kazhagamの頭文字を取ったもので、日本語で言うと、ドラヴィダ進歩同盟になるらしい。

1956年に結党され、ドラヴィダ人こそ真のインド人!的な理念を持っている。

要するに、北部インドにたくさんいるアーリア人由来の人はピュアインディアンではなく、インダス文明を作ったドラヴィダ人こそがインドの純血だ!そしてタミル人=真のドラヴィダ人!みたいな考え方を持っている人が多い模様だ。

結果的に、DMKが政権を取ろうが、現与党のAIADMKが政権を取ろうが、インド中央政府に反抗的な姿勢は変わらず、ある意味漢らしいのだ。

だいぶ前(1960年代)だが、中央政府が、インドの公用語をヒンディー語にしようとした時に、このDMKが怒涛の勢いで大反対をし、撤回させたと言う事もあったらしい。

なお、1972年にはDMKからAIADMK(All India Anna Dravida Munnetra KazhagamでAIADMK)が分離、1977年に政権を奪われている。

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ジャヤラリータ死去後のTN州の混乱

元タミルナドゥ州首相ジャヤラリータ氏。

これを早口言葉で5回言うのはかなり難しいので、チャレンジしてみよう。

彼女が12月に死去した際には、

学校や政府機関、お店等が数日間稼働停止

それに伴って各企業も2日くらいお休みに

当初は大暴動が起きる事が予想されてたが、周到な準備により特に大事件は起きず

と言った感じだった。

その後、ジャヤラリータが党首を務めていたAIADMK内で後継者争いが勃発し、逮捕者まで出る騒ぎになっているのだが、それはまた別の話。

別の話、と言いつつ、DMKでも同じ様な話が起きる可能性は充分にある。

今回のお爺さんの死去後の影響;日本食屋が閉まる

昨日の夜、オフィシャルに発表。

先週の日曜日(7/29)の段階で、何人かのインド人から

サー、DMKの党首が死にました

友人の警察官がリークしてくれました

みたいな俺すごいだろ!的アピールを受けたのだが、オフィシャルな発表はあくまで昨日。(8/7)

7/29に死んだのかどうかは不明だが、この1週間の間で、彼が入院している病院から、まだ生きてます とか、ちょっと良くなりました とか良くわからない発表が小出しにされたりした。

何れにしろ昨日発表があったのだが、発表があった直後に日本からの出張者との会食を予約していた北海道(日本食屋)から電話があり、

タマさん、今日の予約の件で相談です

今日は予約が2組あって既に1組はキャンセル済で、後はタマさんのパーティだけです

来られるのであれば店は開けますが、どうしますか?

と言う、めっちゃキャンセルして欲しそうな連絡が来た。

要するに、DMKの熱狂的な支持者による暴動リスク(なんでやねん)を考えて、店を閉めたい、と言う事だ。

もちろん2つ返事でOKを出し、日本からの出張者はパークハイアットに閉じ込めて、当方も家に閉じこもる(出張者放置)事にした。

ついでに、最近頻出している秋平も、今日はお休みにする模様だ。行く予定だったのに残念。

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今回のお爺さんの死去後の影響;会社がお休みになる

そして、州政府からは

政府関係の施設は明日は稼働停止

あと、学校も明日は休校に

会社は各自の判断に任せる

と言うお達しが出た。

企業は各自の判断、とか言われているが、当然自動車会社はお休みにするし、当社もお休みに。

従業員の安全が確保できないもんね。已む無し。と言うかラッキー。

今回のお爺さんの死去後の影響;暴動が心配

今の所、大暴動の報道は起きていないが、病院の周りはこんな感じ。

これは何か事件が起きても全く不思議ではない。

野党の党首が死んだだけでここまで騒ぐんだな・・日本で例えば小沢一郎が死んでもこうはならないだろ・・・と思うと、インドの人々にとって政治は生活の中心なのかな、と感じてしまう。

うちの部下も、昨日の夜に安否確認をしていたら、

無事家に着きましたが、ショックです・・・

みたいな謎の返信をして来たので、鋭く顔文字だけをたたき返しておいた。

それにしても、人と人の距離・・・パーソナルスペースは常にマジで狭いんだけど、ものすごい絵面なのだ。

お爺さんのお名前はKarunanidhiと言います

そう言えば全く触れていなかったが、この亡くなった党首、Mr. Karunanidhiと言う。

紹介が遅くなり大変恐縮なのだ。

今の所、日本人が巻き込まれる様な大事にはなっていないが、不要不急の外出は避け、とりあえず今日は家に閉じこもってましょう、と言うお話なのだ。

我が家では、本日スイッチ大会が開催されております。(ドライバーもメイドも全員休みにしたから家から出られないしね)

〜今日の教訓〜

明日の休みになったら嬉しい。

ならないけどね・・・

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